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見た、気になってる映画館

クラシック映画を中心とした映画講評ブログ。
主に「知ってるけど見た事はない映画」になってしまっている偉大なる映画をテーマにします。核心的なネタバレは一切なし。とはいえ当方は相当なにわかファンなので内容はうっすい。
明日レンタルするDVDの参考にどうぞ!

今回は久々に誰もがしる名作シリーズです。『黄昏』と同じく老人と少年の友情映画であり、一番好きな映画という人も多い超名作『ニュー・シネマ・パラダイス』。このブログの当初の目的にピッタリな題材です!老人と少年の友情を描く映画として『グラントリノ』も良かったのですが、個人的にこちらのほうが好きなので選びました。

ニュー・シネマ・パラダイス(1989)

見た、気になってる映画館-ニュー・シネマ・パラダイス

監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
出演:フィリップ・ノワレ、ジャック・ペラン
ストーリー:
シチリア島の村に住む少年トト(ジャック・ペラン:中年期)。映画が大好きな彼は毎日のように映写室に入り込み、その都度映写技師のアルフレード(フィリップ・ノワレ)につまみだされていた。そんな二人であったが、とある試験においてトトがアルフレードを助けた事がきっかけで、二人は親しくなり、アルフレードはトトに映写機の使い方を教えるようになる。

■超感動!完全燃焼できる映画
トトとアルフレードの友情を描いたお話です。映画は トトの「少年時代」「青年時代」「初老」にわかれていてそれぞれ、少年期はヤンチャな少年と頑固じいさんの仲良くなっていく様が愉快で楽しい。青年期以降は色恋沙汰や戦争がからんできて話しが暗い方向に行ったりしますし、こういうヒューマンドラマにありがちな中だるみも正直なくはないですが、ラストでは本当に気持ちの良い最後を向かえる事が出来る映画です。そう、この映画はラストシーンが本当にいい!とりはだがたつ程の感動です。ラブストーリではないのに、この映画をみるとすごく「愛っていいね。」って思うのです。これに勝るものはないんじゃないかってぐらいに。愛については現実的?クール?という印象のあったアルフレードがトトに伝えたかったものの全てがラスト5分ぐらいに凝縮されていて本当に素敵すぎる。ぼく自身エンディグをみながらトトとともに物思いにふけってました。この高揚感!さきほど中だるみとかいってたこともこのためのと思うと、ものすごく良く出来た映画なんじゃないかって思わずにはいられないのです。

■よくTVで聞く音楽
また、テレビでよく主題曲の「Cinema Paradiso」がBGMになっていたり紹介されたりしていますね。どこか哀愁のただようメロディは、映画の雰囲気にもあっているので評価されるのもうなづけます。見終わってから聞くとトトの人生が回想されます。。。

次回はニューシネマパラダイス劇場でも上映していた名作「カサブランカ」をテーマにします。この映画大好きなんで熱くかたってしまうかも(笑)
前回の「エデンの東」と同じく、険悪な親子の交流を描く映画をセレクトしました。
キャサリン・ヘプバーンとヘンリー・フォンダの初共演でも話題となった「黄昏」です。

黄昏(1981)

見た、気になってる映画館-黄昏

監督:マーク・ライデル
出演:キャサリン・ヘプバーン、ヘンリー・フォンダ
ストーリー
老後を湖畔の別荘で過ごすノーマン(ヘンリー・フォンダ)とエセル(キャサリン・ヘプバーン)。ノーマンの誕生日に娘のチェルシーが婚約者と連れ子ビリーをつれて訪ねてくる。頑固者のノーマンはチェルシーや婚約者に嫌みな態度をとってしまう。ノーマンとチェルシーの間に不穏な空気が流れるがエセルの仲介でその場は平穏に片付けられる。そんな中、ノーマンとエセルは、チェルシーと婚約者がヨーロッパ旅行している間の1カ月、ビリーを預かる事になる。

■親子の、夫婦の、老人と子どもの、心温まるヒューマンドラマ!
この映画は主人公で頑固かつ不器用な老いた男ノーマンと他三人との交流を通して「絆」を考えさせられるヒューマンドラマで、ぼくはこの手のジャンルでは最も好きな映画です。

■唯一心を開く一番の理解者エセル。
エセルを演じるのはハリウッド史上最高の女優と称される名女優キャサリン・ヘプバーン。この映画の時点では70を越えたおばぁさんですがその演技力・存在感は健在なによりこのエセルおばぁちゃんがすごくかわいい。こんなかわいいばぁちゃんがいるとは奇跡です。役柄的にもノーマンとエセルの関係は理想的。よく「おじいさんおばぁさんになっても仲良くしましょうね」みたいなセリフを聞きますが、この映画をみるとそのおじいさんおばぁさんのイメージがこの二人になると思います。

■シティボーイ ビリー
少々生意気でナンパを一番の楽しみと言うビリー。子どもっぽいノーマンと不良ぶっても根は素直なビリーとの交流が、ノーマンの心を少しづつ穏やかにしていく。そのやりとりが子ども同士しのようで非常に面白い。かと思えば大人の対応でビリーを諭したりも。ノーマンは大人へ、ビリーは子どもへ、あるべき姿に戻っていく感じ。二人の交流はこの映画の一番のみどころです。

■大事なはずの娘チェルシー
ノーマンは娘をとても可愛がっているはずなのに素直になれず悪態ついて気づけば最悪の関係となっていた。チェルシーもまた父に認めてもらおうと必死だったのです、、、という話。劇中はノーマンとチェルシーとの交流はあまり描かれてはいないのですが、この二人の関係が一番この映画のキーと言って良いでしょう。この二人の最終的に辿り着くラストシーンは非常に感動しました。このチェルシーを演じるのはノーマンを演じるヘンリー・フォンダの実娘ジェーン・フォンダです。実生活も、映画を思わせるような険悪な関係だったとか。ジェーンもまた父との過去のわだかまりを一層すべくこの映画に望んだことでしょう。
兄弟の印象が強い映画はいくつかあります。自分が特にと思ったのは「麗しのサブリナ」とこの「エデンの東」。ジェームズ・ディーンの事を前々から書きたいなと思っていたので丁度いいから選びました。

エデンの東 (1955)

見た、気になってる映画館-エデンの東

監督 :エリア・カザン
出演:ジェームズ・ディーン、ジュリー・ハリス
ストーリー:
キャル(ジェームズ・ディーン)は厳格な父アダムと真面目で優秀な兄アロンとともに暮らしていた。優秀な兄とは違い、キャルは暴れん坊で反抗的であった。アダムはアロンを可愛がり、キャルには手を焼いていた。アロンの恋人であるアブラ(ジュリー・ハリス)はそんなキャルを気に掛けている。
ある日キャルは死んだと聞かされていた母親が生きていて、売春宿を経営している事を知る。

◯ジェームズ・ディーンの実質的なデビュー作
青春映画といえばのジェームズ・ディーン。彼の出演するたった3本の映画。この作品と「理由なき反抗」と「ジャイアンツ」のみ。脂の乗った頃に他界してしまったが故か、伝説の俳優となっていますね。彼の出世作がこの「エデンの東」です。
物語は、父親に認めてもらおうとするも不器用故に拒絶され、苦悩するキャルの生活を描いています。気の合わない兄アロンの恋人であるヒロイン、アブラとの微妙な関係もみどころ。それから他界した事になっている母の存在が物語に重要な役割を持たせます。反抗期の若者の心理・苦悩・葛藤を演じた事が、同世代の共感を得る事に繋がったのでしょうか。そういう意味では若いうちに是非見ておきたい一作です。

◯泣き崩れるジェームズ・ディーン
話しは反れますが、甲斐バンドの代表曲「HERO~ヒーローになる時、それは今~」の歌詞に”銀幕の中泣き顔のジェームズディーンのように”という部分があるのはご存知だろうか。このフレーズはジェームズ・ディーンの本質をシンプルかつ的確に語っているなぁとつくづく思います。正直な話し、ジェームズ・ディーンがすごくいい俳優かと聞かれたらそうでもないと思うんです。特にデビュー間もないこの作品の彼は大した演技はしてないのです。しかし唯一うまいなと思うのは泣き崩れの演技。頑張れば頑張る程、愛してほしい父に拒絶されてしまうキャルの後半で見せる泣き崩れシーンは絶妙。これこそジェームズの真骨頂。後の「ジャイアンツ」でもさらにパワーアップした泣き崩れを披露してくれます。

結果的に映画というよりもジェームズのレビューになってしまった!
次回はどう繋げようか。考え中。お楽しみに。