舟を編む~私、辞書つくります~ | Bitter Sweet Days Again!

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NHK-BSプレミアムで放送されていた

舟を編む~私、辞書つくります~

とてもいいドラマでした。

映画では馬締光也(映画:松田龍平 ドラマ:野田洋次郎)が主人公でしたが、

このドラマではファッション雑誌の編集から

辞書部に異動になった岸部みどり(映画:黒木華 ドラマ:池田エライザ)が主人公。

彼女が辞書作りに目覚め、成長する姿を描いています。

映画版もとても良かったのですが、ドラマ版もとても良かった。

なぜか、、というと登場人物に悪意のある人がいないこと、

お互いを尊重し合いながら、仕事に真摯に向かう姿を丁寧に描いていることかもしれません。

 

家にもぶ厚い「広辞苑」があります。

何の気なしに使ってきました。

この「舟を編む」という作品に出会って

地道な作業をコツコツと積み上げて、

何年もかけて作り上げる辞書という存在を改めて認識しました。

言葉の意味を限られた字数で表すこと、挿絵の入れ方、掲載する言葉の選び方、

辞書に使う紙質のぬめり感など。ひとつとして妥協しない辞書の制作。

久しぶりに家の広辞苑を捲ってみました。インターネットに頼りがちですが

今後は辞書も使いたいと思います。そう思わせてくれた「舟を編む」という作品の凄さ。

 

配役もピッタリでした。

池田エライザは、あたかもファッション誌から畑違いの部署への異動への戸惑いと

だんだんと辞書作りに魅了されていく過程・自身の成長を上手く表してたと思います。

そして時折見せる可愛さ。

馬締役の野田洋次郎の朴訥な感じ。軽妙な西岡役の向井理、

製紙会社の営業マン宮本役の矢本悠馬、彼は本当にどのドラマでも上手いですね。

きしみど(岸辺みどり)とのちょっとしたロマンスにもほっこりです。

そういえば映画版:馬締役の松田龍平がゲスト出演したのには驚きました。

何といっても松本先生役の柴田恭兵。今までのイメージと違う役柄。

すごくお痩せになっているのが気がかりですが、飄々とした感じは変わりませんね。

実は柴田恭兵は私の亡くなった叔父が似ていて、見る度に叔父を思い出すのです。

だからとても親近感のある役者さん。

映画版では加藤剛でした。温かく見守る松本先生が

みんなを励ましたり、補足したりのさりげないケアがあってこそ

辞書「大渡海」も出航することができたのでしょう。

原作や映画と違い、松本先生が「大渡海」の完成を見届けられました。

完成披露発表会?で先生が一人ひとりにねぎらいの言葉をかけるところ、

本当に温かくいい言葉をかけてくれて、感動の涙の最終回。

あ!堤真一も出てたわね、、なかなか豪華配役でした。
 

言葉の説明の演出もただセリフ説明だけでなく、

言葉の持つ意味を可視化してわかりやすくしてくれたのもポイント。

ひとつの言葉にもいろいろな意味があり、面白かった。気づきもありました。

たとえば「右」という言葉をどう説明するか、というくだり。

改めて考えると分からないですよね。自分なりの「右」の説明。

みどりの出した答えは詩的で秀逸でした。

 

とにかく膨大な言葉とひとつずつ向き合う作業。

私だったら眠気との闘いかもしれない。

でもこの温かい編集部の一員になりたくなります。

最終回が来るのが寂しかった、大好きなドラマのひとつになりました。

 

こういうドラマ、BSだけでなくぜひとも地上波でも放送したらいいのになと思いますが、
やっぱりそこはBSを契約する特権なんでしょうね。

NHKドラマって私はかなり好きなんです。なんというか民放にはない丁寧さを感じるというか

恋愛ではない人間愛みたいなものを感じるドラマが多いと思います。

(あとCMで途切れないのも好き)

作り手のご苦労を思いながら、一視聴者としては今後、どんなドラマに出会えるのか

本当に楽しみにし続けています。

 

 

余談ですが、春ドラマがほぼ出そろいましたが、今回は視聴が激減!

個人的に注目している人が出ているのだけ2つほど見ています・・・

久しぶりにネトフリドラマでも見ようかなぁ・・・

(役者さん敬称略をお許しください)