【韓国ドラマ】マイディアミスター 私のおじさん | Bitter Sweet Days Again!

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人生楽しく、備忘録

韓国ドラマ マイディアミスター 私のおじさん 視聴終わりました。

(日本で少し前の深夜ドラマ「私のおじさん」とはまったく別モノです)

ちょっとネタバレあります。

 

あの大変感動で面白かった「ミセン」と同じ演出家の作品です。

期待を込めて1話を見たときにあまりの暗さに見続けるのが辛いな、と思い止めました。

ですがその後あらすじをちょっと読んで気持ちを持ち直し、見続けていきました。

 

生きていくことにしんどさを感じながらも、毎日を過ごすこのドラマの登場人物たち。

イ・ジアン(IU)は身体の不自由な祖母の面倒を見ながら、親の残した借金を返済。

また自分の過去から人を信じられず、接触せず、息をひそめるように生きている。

派遣社員として働く企業で出会った上司パク・ドンフン(イ・ソンギュン)も、

表には出さないがいろいろな鬱屈を抱えながら生きる人。

そんな二人があることをきっかけに接点を持ち始め、ドンフンの真のやさしさに触れたジアンの心が

少しずつ変わり始める。

 

人生、誰と出会うかによって変わっていきます。

自分の人生を振り返っても、いろいろな人との出会いが自分に影響をもたらしていることは

否めません。

イ・ジアンは今まで出会ってきた人たちに恵まれず、そのために心を閉ざしてしまい、自分と祖母が生きるために

何をすればいいのか、時にはそれが悪事に加担することも厭わない人生を送ってきました。

ある企みのために、ドンフンの携帯を盗聴しはじめ、彼の表に出さない本当に姿に触れるにつれ

信頼を寄せるようになる。優しいドンフンであるけれど、彼もまたいろいろ心の闇を抱えていることに気づくのです。

そして彼の痛みを自分の痛みのように受け止めるようになり、少しずつ彼に寄り添うようになります。

 

 

イ・ソンギュン、彼は「コーヒープリンス」や「パスタ」で見ていましたが、私には響かなかった。

でもこのドラマのドンフン役はとてもよかったです。ドンフンは優しすぎるんですよね。

自分の苦しみもあるけれど、兄弟たちや友人の手助けばかりしている。

そんな彼が自分の妻の不貞に気づいた時に初めてあらわにした怒り。

そしてドンフンの兄と弟と3兄弟の絆がとてもいいのです。

全然似てない3兄弟なんだけどw、悪態をつきながらいつも一緒にいる3兄弟。

見て行くうちにいとおしくなります。

IU(アイユー)は、麗~花萌ゆる8人の皇子たち~とは全く違った

過去を抱える暗い女の子の役。いやむしろこっちの方がビジュアル的には合ってる気がする。

1話でのジアンの不幸生活をいろいろ見せられて本当にこちらも暗くなってしまい視聴をあきらめかけるほど

本当に悲惨な感じが上手かった。

オフィスで盗んできたスティックコーヒーをプラコップに入れてお湯を注いでかき混ぜる描写に

彼女の不幸さがにじんでいる。

ジアンはドンフンに出会ったことで、救われた。今までは誰かがジアンに優しくしても3度までで、

みんな逃げてしまい4度目はない。だけどドンフンだけは4度も優しくしてくれた。

しかも盗聴している彼の言葉には嘘がない。ドンフンの声や足音などに癒されるジアン・・・

ドンフンの声=イ・ソンギュンの低くて暖かい声が活かされています。おそらく彼がキャスティングされた理由の一つはこの声でしょう。

ドンフンだけでなく彼の暮らす後渓(フゲ)の人たちの温かいこと。他人を受け入れ寄り添う人たちにジアンも心がほどけていく。

韓国ドラマって1話が70分以上あるんですが、その時間をかけてそんな取り巻く人たちを丁寧に描いている。

脚本と演出の素晴らしさですね。

今はSNSなどでリア充を誇示する風潮があるけれど、決してそんな人たちばかりでなく

地道にでも温かい人生を送る人たちもいるってこと。

私も人を癒す大人になりたかったな~

 

ジアンのハルモニ(お祖母さん)が、最後にジアンに話す言葉(手話だけど)に心揺さぶられました。

「よく見てみるとどんな縁も全て不思議で尊いもの

 だから返すの。幸せに生きることで恩返ししなさい。」

不幸を重ねてきたジアンに「幸せになっていいのよ」とそっと背中を押すような言葉に泣きました。

 

本当に良いドラマでした。

絶対にノーカットで見てほしいです。ノーカットでなくてはダメです。

いろいろな人たちの温かさに包まれて見終わりたいドラマです!