ええッ、朝顔!?
冷たい風をものともしないで、咲いています。
6月ころ、に咲き始めていたような。
蕾もあるので、まだまだ、これから(?)
『レディ・ムラサキのティパーティ』毬矢まりえ・森山恵 講談社 2024年刊
紫式部『源氏物語』は1000年前。
「ウェイリー版 源氏物語」刊行は1925年、
今から100年前。全6巻。
この英訳でイギリスはもとより、世界各国で訳されて。
ドナルド・キーンさんが日本文学と出会ったのもこの著。
その「ウエーリー版 源氏物語」を日本語訳されたのは
毬矢まりえ・森山恵の姉妹。
<らせん訳>=トランスクリエーションと名づけられた。
「源氏」の訳をなぜ始めたか、
どのようにたどったか、限りない喜びととともに
新たな視点、よりうつくしい日本語にしてゆくか、
熱意と「源氏」への敬愛がたっぷりつまった、この著。どうぞ。
NHK‐Eテレ「100分de名著」2024年9月放送
「ウェイリー版・源氏物語」、
講師は安田登さん。
第4回には毬矢まりえ・森山恵の姉妹も登場♪
◆本の紹介はこちら
レディ・ムラサキとは、一体だれなのか?
1925年、アーサー・ウェイリーによる初の英語版が刊行されて以来、
世界各国に翻訳された「源氏物語」は、時代を超え国境を越え、
中国古典からギリシャ・ローマ神話、聖書、シェイクスピア、
プルーストやウルフらモダニズム文学、そして現代まで――。
数多の異言語・異文化の波を潜り、「世界文学」として新たに生まれ変わった。
千年前の古典原文、百年前の英語、現代日本語を往還しながら、
『源氏物語』の〈らせん訳〉=トランスクリエーションを成し遂げた著者による、
発見の喜びにみちた評論エッセイ!
NHK‐Eテレ「100分de名著」2024年9月放送「ウェイリー版・源氏物語」、
講師は安田登さん。
第4回には毬矢まりえ・森山恵の姉妹も登場♪
NHKラジオ第一「高橋源一郎の飛ぶ教室」に著者出演で話題!
金子兜太先生、
出席された「創立70周年記念 第54回現代俳句協会全国大会」。
7年前の今日。
帝国ホテルで開催され、
全国から700人が駆けつけ、
盛大な会になりました!
◆そのブログです。
2017年11月23日(木)、
現代俳句協会(宮坂静生会長)の
創立70周年を祝う記念式典が帝国ホテルで催され、
全国から約700名の参加者、その気が熱い。
宮坂会長の「戦後いち早く設立された協会が
幾星霜の試練を経て70周年を迎えた」と挨拶。
金子兜太先生(98)を特別功労者として顕彰。
「現役の俳人として戦後の俳句会を背負い、
前人未到の境地を開かれつつある。
日本俳句会の最高の誇りとして長寿を重ねてほしい」と
宮坂会長の祝辞に盛大な拍手。
創立70周年記念第54回現代俳句全国大会に
寄せられた句はなんと約1万八千句。
現代俳句全国大会賞はこの二句。
福富健男さんは「海程」の九州人。
被爆胎児のわれを陽子と呼びし父 宮崎市 福富健男
田螺鳴くまるごと村の捨てられて 豊能郡 原田タキ子
続いて講演&シンポジウム。
講演は宇多喜代子氏。
シンポジウムテーマは「俳句の未来、季語の未来」。
夏井いつきさん、岸本尚毅さん、
渡辺誠一郎さん、小林貴子さんたちがパネリスト。
司会は神野紗希さんによって活発に意見が交わされた。
「季語とは記憶の再生装置である」という言葉が印象に残る。
休憩をはさみ、懇親会へ。
関容子『銀座で逢った人』中公文庫 2024年11月20日刊
待望の文庫になりました!
まさに聞書きの名手による言葉の花束。
「堀口大學先生は言葉の御馳走をしてくださる」と
朝日新聞への談話で関容子さんが語っていますが、
この著作がまさに「言葉の御馳走」。
「兄、眞之助」著者のお兄様への思いが切々と綴られて・・・
またたっぷりと味わってみませんか♪
装画は南伸坊による似顔、ふたたび会えます。
◆本の紹介
聞書きの名手である著者が、銀座で逢ったひととの思い出を綴る、
「銀座百点」から生まれた名エッセイ。
粋人達の面影が甦り、特別な街への憧れがつのる一冊。
【目次】
文学者の章
吉行淳之介さんの灰皿/丸谷才一さんのスーツ/堀口大學さんの扇子
/戸板康二さんの冗談/ドナルド・キーンさんの象/梅原猛さんのコースター
/池内紀さんの歌舞伎/色川武大さんの紙袋/小松左京さんの猫
/井上ひさしさんの靴/石垣りんさんの砂糖壺/早坂暁さんのメモ
/池田彌三郎さんのお手玉/野坂昭如さんの薔薇
歌舞伎役者の章
十七代目中村勘三郎さんの挨拶文/初代中村獅童さんの拍手/
六代目中村歌右衛門さんの花籠/十二代目市川團十郎さんのパフェ
/四代目中村雀右衛門さんのスコッチ/二代目尾上松緑さんの木札
/十八代目中村勘三郎さんの受付/十代目坂東三津五郎さんの次郎冠者
女優の章
沢村貞子さんの着物/岸田今日子さんの教え/加藤治子さんの微笑
/池内淳子さんの襟足/太地喜和子さんのジーンズ
/岡田嘉子さんのダスビダーニャ/長岡輝子さんの声
俳優の章
平幹二朗さんの絵葉書/池部良さんの吸殻/小沢栄太郎さんのボストンバッグ
/小沢昭一さんのブリーフケース/北村和夫さんの純愛/加藤武さんのご祝儀袋
落語家・画家・音楽家の章
桂米朝さんの黒紋付/古今亭志ん朝さんのフラ/安野光雅さんの座布団
/岩城宏之さんの大鏡/五十嵐喜芳さんの咳払い
特別編
兄、眞之助の銀座
北村薫『六の宮の姫君』創元推理文庫 1999年刊
再読しました。
このところ
北村薫「円紫さんと私」シリーズを初めのから順に
『空飛ぶ馬』『夜の蝉』『秋の花』と読み返して、
第四作・長篇『六の宮の姫君』です。
この作品は芥川龍之介の短篇「六の宮の姫君」について、
作家自身の発言の<謎>への推理が展開される、
この展開がじつにおもしろい♪
「ビブリオミステリ」と呼ばれるジャンル、とか。
かずかずの本がこの長編に出現し、
発行年や値段は無論のこと、そうか、
このように<本>の森を歩くのか、と目を開かせられる。
そのなかに関容子『日本の鶯』(堀口大學聞書き)を
あつく紹介しているのが、うれしい♪
「六の宮の姫君」に出てくる本
『拾遺和歌集』 岩波
『日本古典文学大系』 岩波
『芥川龍之介全集』 筑摩
『群像日本の作家 11 芥川龍之介』 小学館
『日本国語大辞典』 小学館
『沙石集』
奥山景布子(おくやまきょうこ)2023年 集英社刊
『フェミニスト紫式部の生活と意見』
大河ドラマ「光る君へ」、大詰めになってきました。
今夜は道長の「望月」の和歌になる、とか。
紫式部「源氏物語」、
1000年読み続けられたこの小説を
平安文学を研究された学者、
現在は小説家の奥山景布子さんが
現代用語をキーワードとして読み解く。
あとがきでこう書かれて。
「今なら、論文には書けなかったことを、
研究者として古典と向き合っていた感覚や方法も活かしつつ、
でも、あくまで小説家としての物の見かたと言葉の選び方で、
形にできるのではないか。」
視点のあざやかさ、
その言葉・文の読みやすいこと♪
いままでなんとなく感じていたこと、
わかりにくいな・・・と思っていたことが
くっきり立ち上がって。
まさに目から鱗でした♪
<目次>
はじめに 「サブカル」、そして「ジェンダー」「フェミニズム」
――紫式部の追究した「人間の真実」
第一講 「ホモソーシャル」な雨夜の品定め――平安の「ミソジニー」空間
第二講 「ウィメンズ・スタディズ(女性学)」を古典で
――「女の主観」で探る夕顔の本心
第三講 ほかの生き方が許されない「玉の輿」の不幸
――「シンデレラ・コンプレックス」からの解放
第四講 「サーガ」としての「源氏物語」
――光源氏に課せられた「宿命」と「ルール」
第五講 「境界上」にいる、破格な姫君・朧月夜
――「マージナル・レディ」の生き方
第六講 宮家の姫の「おひとりさま」問題
――桃園邸は平安の「シスターフッド」?
第七講 「教ふ」男の「マンスプレイニング」――紫の上の孤独な「終活」
第八講 「都合の良い女」の自尊心――花散里と「ルッキズム」
第九講 平安の「ステップファミリー」――苦悩する母たちと娘の「婚活」
第十講 宇治十帖の世界と「男たちの絆」――「欲望の三角形」が発動する時
第十一講 薫の「ピグマリオン・コンプレックス」――女を「人形」扱いする男
第十二講 「自傷」から「再生」へ――浮舟と「ナラティブ・セラピー」
おわりに 古典を現代に