はつふゆや青年しずかに蜜となり 掌
はつふゆや青年しずかに蜜となり 掌
鳥や飛ぶ虚無やわらかき冬はじめ 掌
はつふゆの頚動脈に舫うかな 掌
◆初冬(はつふゆ・しょとう)・冬初め・冬浅し
冬の初めで、11月にあたる。
冬の季語。
凶事やなべて地を這う草紅葉 掌
(まがごと)
◆草紅葉・草の錦・蓼紅葉(たでもみじ)
晩秋になると、山野の草も美しく紅葉する。
秋の季語。
◆今年は紅葉も草紅葉も
色のあざやかさがいまひとつのような。
気象のせいでしょうか?
冬に入りましたが、
紅葉・黄葉、まだまだ見ごろ。
紅葉・黄葉の句をあげてゆきます。
濡色の言の葉かかえ坂に冬 掌
墨色の馬の耳より冬が来る 掌
◆冬・玄冬(げんとう)・厳冬・冬将軍
立冬(十一月七日ごろ)から立春(二月四日ごろ)の前日まで。
厳冬で、モスクワ遠征に失敗したナポレオンの故事から
冬の激しさを「冬将軍」と擬人化した。
冬の季語。
あかつきの立冬の馬その憂い 掌
◆立冬・冬立つ・冬来る・冬来る・冬に入(い)る・今朝の冬
十一月七日ごろ。二十四節気のひとつ。
今朝の冬とは、立冬の日の朝。
冬の季語。
「吉例 顔見世大歌舞伎 昼の部」を観る。
「奥州安達原(おうしゅうあだちがはら)」
「袖萩祭文(そではぎさいもん)」というほうが親しい。
袖萩、雀右衛門の初役。
娘お君に手を引かれての花道の出から、七三でとまり、
垣の外で手拭をくわえ、情味が滲んで。
初役だという歌六の直方、じっと堪えている親の想い、
東蔵の浜夕、情にあふれ、母親の心もちが切ない。
竹本は葵太夫、慎治。
この二人でドラマが濃く、立ち上がってくる。
袖萩の三味線を弾きうたう「祭文」。
宗任から父を殺すことを頼まれ、
自害の決意までの袖萩の心情が胸に迫って。
貞任は吉右衛門。
密度の濃い一時間半の芝居。
「雪暮夜入谷の畦道(ゆきのゆうべいりやのあぜみち)」
次は対照的な世話物の「直侍」。
もうもう菊五郎の直侍の素晴らしいこと。
ひとつの仕草、ひとつの科白の細やかさ、自在さ。
蕎麦をたぐる、ちびた筆で書く文、傘をさす、
そんな所作のひとつひとつに目が離せない。
追われる身でありながら、なお三千歳に逢いに行き、
追っ手に踏み込まれる。
そんな小悪党がいとおしい。
按摩の丈賀は東蔵。
とても浜夕をやった人とは思えない。
なんて達者なこと。
清元は延寿太夫と菊輔。
ほかに染五郎「鯉つかみ」。
早替り、本水や宙乗りのケレン。
◆舞台写真はこちらから
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25日(土)まで。
銀泥のわが夜の底の稲穂かな 掌
◆稲穂・稲・陸稲(おかぼ・りくとう)・稲の花
初穂走り穂・稲実る・稲垂る・稲葉・稲の原
稲の露・稲の香・稲の秋・稲田
イネ科の一年草、東南アジア原産。
弥生時代に渡来した。
主穀として栽培され、
一面に稲穂が垂れている情景は
実りの秋にふさわしい。
秋の季語。