5月11日、
今日は朔太郎忌です。
画像は朔太郎前橋中学(現前橋高校)、学生服。
萩原 朔太郎(はぎわら さくたろう、
1886年(明治19年)11月1日
- 1942年(昭和17年)5月11日)。
トルコ帽子を被る朔太郎
着物姿の朔太郎
三好達治は朔太郎を
唯一最上の詩人として尊敬して。
その萩原朔太郎への
追悼の詩「師よ 萩原朔太郎」は切々として。
第49回の朔太郎忌は7月3日(土)に延期に。
長谷川郁夫『堀口大學』ー詩は一生の長い道ー
長谷川郁夫さん、昨年5月1日に旅立たれて。
この著作をご紹介いたします。
『堀口大學』ー詩は一生の長い道ー 長谷川 郁夫著
河出書房新社 602頁 二段組み
大著です。
『三田文學』に長期間連載され、
回想を交え、終戦までの前半生を描く。
堀口大學の本格的評伝。
長谷川さんは晩年の堀口に親しく、
『堀口大學全集』(索引が非常に充実しています)、
詩集『消えがての虹』を出版した小沢書店の社主。
前著『美酒と革嚢』で、戦前の第一出版の長谷川巳之吉へ
酷薄といってもいいほどの迫り方をしていましたが、
この著作ではいかに堀口に親炙していたか、
全編をとおして「堀口さん」と表記していること
ひとつをとってもあきらか。
その折々に訳された詩がふんだんに引用されています。
今でも読まれているフランスの詩人、
ヴェルレーヌ、アポリネール、ジャンコクトーなどなどの
詩人たちと堀口大學は直接の友だちであったり、
手紙のやり取りなどあったということ。
外交官の息子で海外生活14年におよび、
どれだけの訳詩・詩作・著書があっても
「外交官のドラ息子」と言われたりして。
その堀口をささえるのは萩原朔太郎。
朔太郎もまた前橋では「萩原家のバカ息子」と言われて。
造本も凝っている。
表紙にダンディな堀口のポートレート(帯の下まで)、
裏表紙はジャン・コクトーとの写真。
それをめくり本の表紙・裏表紙は堀口のノート。
たくさんの写真も載って。
なにせ5・6センチの厚さなので、
背に堀口の「詩」という詩が載っています。
それがこちら。
本に沈んだ月かげです
つかの浮かぶ魚影です
言葉の網で追いはすがる
百に一つのチャンスです。
◆『堀口大學』ネットでの紹介をはこちら
名訳詩集「月下の一群」は近代の詩・文学・日本語に
計り知れない影響を与えた。
機知と エロチシズムの詩人と言われ、
嫉視と黙殺の中で闘いぬいた堀口大學の初の本格的評伝。
◆ほかの著作
『われ発見せり 書肆ユリイカ・伊達得夫』 書肆山田、1992年
『美酒と革嚢 第一書房・長谷川巳之吉』 河出書房新社、2006年
(2006年度芸術選奨文部大臣賞・やまなし文学賞・日本出版学会賞受賞)

『藝文往来』 平凡社、2007年 <作家たちの回想記>
『堀口大學 詩は一生の長い道』 河出書房新社、2009年
『吉田健一』新潮社 2014年 大佛次郎賞
『編集者、漱石』新潮社 2018年
山口小夜子「ペレアスとメリザンド」の
メリザンドを演じ、話題を呼んだ1992年の公演を
NHK-BSで観ました。
江戸糸あやつり結城座への客演、
どのように人形と演じるのか、興味深くて。
30本以上の糸をあやつり、
山口小夜子はメリザンドを演じ、
おりにメリザンドの人形を遣う。
各役の人形を遣い、そして台詞をしゃべる。
人形と人の大きさの異なったものが、気にならなくなって
不思議な時空が顕れるその舞台。
この作品は「青い鳥」のメーテル・リンクによって書かれ、
オペラではドビュッシーの作曲しています。
つねにメリザンドの<正体>のなさ、
なんなのだろう、
という疑問がついてまわったのですが、
山口小夜子のメリザンドで、なにかみえてきたような・・・
人間の世界へ間違って、
あるいは此処にないどこか、
異世界・月世界のようなところから遠流された
<ひと>のような形をとったの
がメリザンドではないか、と・・・
彷徨っているメリザンドをみつけ、
結婚をしたゴローの人間・男の苦悩とは
絶望的に距離のあるところにいて、
死んでゆく。
それがメリザンドか、と。
<山口小夜子>という存在があって、
初めて具現した舞台。
結城座公演(1992年上演)
「ペレアスとメリザンド」
作:メーテルリンク
演出: 佐藤信
人形デザイン: 串田和美
出演:江戸糸あやつり人形結城座
山口小夜子
ピアノ演奏:荻野清子
路肩に鈴蘭の花♪
今日、 5月1日 はメーデー、
そしてすずらんの日 (Jour de muguet)です。
フランス では、すずらん(鈴蘭)のことを
ミュゲ(Muguet)と言い、
この日のことはJOUR des MUGUETSといいます。
すずらん(鈴蘭)は幸せの象徴、
春を祝福する花としてたいせつにされていた、とか。
詩人・深尾須磨子はフランス滞在も長く、
「すずらんの祭」という詩にしています。
<五月一日 今日はすずらんの祭です>
というフレーズが各連の最初におかれ、
三連からなる詩になっています。
『パリ旅情』として8曲を高田三郎が作曲し、
ちょっと小粋な歌曲集になっています。
関定子(ソプラノ) ピアノ:塚田佳男(「すずらんの祭」は7分30秒から)
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かつて私もコンサートで歌ったことが♪
金子兜太先生を囲む、高崎兜太句会。
兜太先生が他界される半年前まで、
句座を囲んでいました。
なごやかでいて、
きびしい眼での兜太選があり、
なによりも兜太先生と親しく語り合える
得難い<場>でした。
2015年4月の句会をこちらに。
◆今日の兜太師、
金沢での講演会から直行で高崎へ。
そのまま句会へ(!?)
先週は沖縄へ。
このときの講演は「琉球ジャーナル」に
24ページとなって、掲載。
四月、新年度になって、
句会の運営などについて話し合い。
ここは自主運営の会なので、
各自がいろいろ分担している。
白泉「戦争が廊下の奥に立っている」
この句のこと、
そして「季語にまさる無季語」という話しに
とても聴衆が共感した、と。
金沢の話しから句会へ。
22・3人中、問題作9名&正選(いい句として選ぶ)3名の句
月あかりおそらく分母は蝶であり
評:「分子」はなにか?
「分子」は「わたし」か?
「分母は蝶であり」が好き。
感覚的にのる。
惹かれるがとらない。
採った人、司会に意見を聞かれて、「は~」とため息
月のきれいさ、幻想的
「おそらく」という発想の自由さがいい
兜太評:この句をダメだと言えないのは淋しい。
批判がほしい。
「おそらく」はごまかし、つくりもの
この句をつくる姿勢はどうか(もっと現実感を探る)。
この句はあぶない。
はい、わたしの句です。
今日は他の2句も俎上にあがって、
とても刺激的な句会になった。