<林芙美子>がいまここに! 桐野夏生『ナニカアル』新潮社 2010 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

桐野夏生『ナニカアル』新潮社 2010

 

 

<林芙美子>この強烈な作家に肉薄した

 

評伝の形をした小説。

 

林芙美子自身が秘密裡に書いた小説という体裁で、

 

昭和17、8年南方の戦地を駆け回り、

 

愛をかわす、

 

その修羅場は壮絶、凄まじい・・・

 

まさに血まみれの戦場となる。

 

いままさにここに芙美子が息づく。

 

 

ここまで人間の臓物すらも抉り出す桐野の作品。

 

一読してほしい。

 

 

装画写真:yosikazu arisaka

 

装丁:新潮社装幀室