もう一度♪ 北村薫『リセット』新潮社 2001年刊 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

北村薫『リセット』新潮社 2001年刊

 

四半世紀前ですか!?

 

『スキップ』『ターン』に続く

 

北村薫「時と人」シリーズの第3弾。

 

 

人の一生が、想いが、不完全にリセットされ、

 

幾たびか、巡り合う。

 

太平洋戦争の末期、戦後をとおし、

 

交錯してゆくふたつの生命、二つの想い。

 

そこに流れる獅子座流星群。

 

 

本の紹介にはこうあります。

 

<愛し合う男女がいかにしてそれぞれの想いを

伝えあうかを巡る物語である。

 

遠く、近く、求めあう二つの魂。

想いはきっと、時を超える。

『スキップ』『ターン』に続く《時と人》シリーズ第三弾。

 

「——また、会えたね」。

昭和二十年五月、神戸。

疎開を前に夢中で訪ねたわたしを、

あの人は黄金色の入り日のなかで、

穏やかに見つめてこういいました。

六年半前、あの人が選んだ言葉で通った心。

以来、遠く近く求めあってきた魂。

だけど、その翌日こそ二人の苛酷な運命の始まりの日だった

 

流れる二つの《時》は巡り合い、もつれ合って、

個の哀しみを超え、生命と生命を繋ぎ、奇跡を、呼ぶ。>