北村薫『六の宮の姫君』創元推理文庫 1999年刊
再読しました。
このところ
北村薫「円紫さんと私」シリーズを初めのから順に
『空飛ぶ馬』『夜の蝉』『秋の花』と読み返して、
第四作・長篇『六の宮の姫君』です。
この作品は芥川龍之介の短篇「六の宮の姫君」について、
作家自身の発言の<謎>への推理が展開される、
この展開がじつにおもしろい♪
「ビブリオミステリ」と呼ばれるジャンル、とか。
かずかずの本がこの長編に出現し、
発行年や値段は無論のこと、そうか、
このように<本>の森を歩くのか、と目を開かせられる。
そのなかに関容子『日本の鶯』(堀口大學聞書き)を
あつく紹介しているのが、うれしい♪
「六の宮の姫君」に出てくる本
『拾遺和歌集』 岩波
『日本古典文学大系』 岩波
『芥川龍之介全集』 筑摩
『群像日本の作家 11 芥川龍之介』 小学館
『日本国語大辞典』 小学館
『沙石集』