小山正孝 詩集『山居乱信』、「カナリア」2023年秋季号
小山正見さんからご恵与いただきました。
『山居乱信』は小山正孝(1916~2002)の第7詩集
1986年 潮流社刊。
詩集は端正で瀟洒。
装幀は駒井哲郎。
駒井作品、金の箔押しで表紙を飾る。
詩は『小山正孝全詩集』で読んでいましたが、
文字のフォントや大きさ(級数)、
詩がどのように組まれているか、
とても興味深く拝見いたしました。
正孝60代の詩集「山居乱信」と題された5つの詩篇、
老年の夫婦、その現在、回想、幻想があらわれ、
<時間>が組み立てられて。
目次
山居乱信
カバン
頓死
夕方の田園調布
夕方の九品仏
帰国後の雑詠四篇
悼亡詩
透明遊戯
ある体験
累卵
山居乱信
山居乱信
山居乱信
山居乱信
チョビ髭
秒針
モーニング・コール
◆小山正孝プロフィール
盆景家小山潭水の次男として、東京青山に生まれる。
府立四中を経て、弘前高等学校_(旧制)に進み、本格的に文学を志す。
旧制弘前高等学校時代に、杉浦明平の紹介で立原道造と知り合い、
強い影響を受け、詩作を始める。
初期にはソネット形式を多用した、抒情詩を多く作った。
後には、散文的要素が強い哲学的、
幻想的な世界を構築したり、日常に潜む危機を描いていった。
初期から晩年まで、その詩の中心的課題は、「愛」であった。