<萩原朔太郎を朗読する>『月に吠える』より「序」、「天景」を♪ | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

詩集『月に吠える』背にタイトル

 

 

 

萩原朔太郎第一詩集『月に吠える』1917年刊

 

限定500部で、200部を贈呈し、

 

300部が一般へとのこと。

 

 

「序」は朔太郎の詩への想いが切々と語られて。

 

「私は私自身の陰鬱な影を、

 

月夜の地上に釘づけしてしまいたい。

 

影が永久に私のあとを追ってこないように」

 

この突き刺さってくる言葉!

 

 

「天景」、朔太郎の四輪馬車は

 

「空を、海辺を、田園を、都会を自在に、

 

また、静かに、走れと作者は夢想している」と

 

中村稔は読みます(『萩原朔太郎論』より)。

 

 

 

「天景」

 

 

しづかにきしれ四輪馬車、

 

ほのかに海はあかるみて、

 

麥は遠きにながれたり、

 

しづかにきしれ四輪馬車。

 

ひかる魚鳥の天景を、

 

また窓青き建築を、

 

しづかにきしれ四輪馬車。