本の達人による<本の小説> 北村薫『水 本の小説』 装画・挿画は大野隆司♪ | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

北村薫『水 本の小説』新潮社 2022年刊

 

もう一度、読み返しました。

 

それこそ<水>のように言葉が入ってくる、

 

そんな小説です♪

 

 

 

帯には

 

<本は水と呼吸のような、

 

生きるエネルギー>とあります。

 

 

その一編ごとの<水>に身を任せ、

 

ただよっていると思いがけない

 

景がひろがり、

 

このような繋がりがあったのか、

 

と新たな地平にみちびかれてゆく。

 

 

 

「本を愛する作家が、

 

言葉と物語の発する光を掬(すく)い取り、

 

その輝きを伝える7篇」と紹介にある。

 

 

装画そして一編ごと扉に大野隆司さんの挿画。

 

そのぬくもりのあるあたたかな画が、

 

なんともほんわりと心地よく、

 

北村作品と響きあっている。

 

 

登場するのは

 

向田邦子、隆慶一郎、山川静夫、遠藤周作、小林信彦、

 

橋本治、庄野潤三、岸田今日子、エラリー・クイーン、芥川龍之介......

 

 

まさに<本の小説>。