至高にして至福のピアノ アルゲリッチ!「アルゲリッチ&フレンズ」 @高崎芸術劇場 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アルゲリッチ&フレンズ」

~イヴリー・ギトリスへのオマージュ~

 

高崎芸術劇場大ホールは満員のお客様。

 

至高のピアニスト アルゲリッチを<聴く>という

 

静かな、それでいてひたひたと押し寄せる熱気が

 

ホールに満ちています。

 

 

登場したアルゲリッチ、

 

紺色のトップスに紺に大き目のチェック柄。

 

モーツァルト:4手のためのピアノ・ソナタ ニ長調K.381

 

プリモは海老彰子


セコンドをアルゲリッチ。

 

もう最初のフレーズから晴れやかで、軽やかで

 

なにを表現するとか、ピア二スティックなことなど

 

<地上>のことなど飛び去って

 

天上ので自在戯れているいるかのよう。

 

セコンドに音楽が渡されると海老さんは体を後方にずらし

 

アルゲリッチが弾きやすいように。

 

お客様からはアルゲリッチがよく見える♪

 

なにか大ホールがお二人のサロンにでもなったかしら、

 

と思えるほど、ホールがあたたかな幸福感につつまれて。

 

 

フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調

 

辻彩奈のヴァイオリン、

 

繊細にして強靭、なんと色彩豊かなこと!

 

アルゲリッチのピアノは辻さんに細やかに寄り添って。

 

 

シューマン:ピアノ五重奏曲 変ホ長調 op.44
(アルゲリッチ&カルテット・アマービレ)

 

笑い声と共に登場でなんとも和やか。

 

カルテット・アマービレは聴いてみたかった四重奏団。

 

ピアノとこのカルテット・アマービレ、

 

切れの良い、鋭利な音が、シューマンが

 

緊張を要求しているのになんて心地よいこと。

 

中恵菜さんのヴィオラ、

 

その厚い響きに惹きつけられる。

 

カルテットのなかでヴィオラをこんなに意識するのは初めて。

 

 

カーテンコールは、

 

カルテット・アマービレとシューマンの3楽章を再演。 

 

 

盛大な拍手にアルゲリッチが「こんどはこちらよ」と

 

五人で上手で、下手でご挨拶。

 

 

こんなに至高で、

 

至福なコンサート、

 

稀有なこと!

 

 

家に帰ってもモーツアルトが、フランクが、シューマンが

 

心身のなかで響いて。

 

 

 

 

 

アルゲリッチ&フレンズ ~イヴリー・ギトリスへのオマージュ~

2022年11月12日(土)
高崎芸術劇場 大ホール
16:00開演(15:15開場)

マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
海老彰子(ピアノ)
辻彩奈(ヴァイオリン)
村田夏帆(ヴァイオリン)
カルテット・アマービレ(弦楽四重奏)
ヴァイオリン:篠原悠那、北田千尋
ヴィオラ:中恵菜 
チェロ:笹沼樹 

プログラム
モーツァルト:4手のためのピアノ・ソナタ ニ長調K.381
(アルゲリッチ&海老彰子)

フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ長調 op.13
(村田夏帆&海老彰子)

フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調(辻彩奈&アルゲリッチ)

シューマン:ピアノ五重奏曲 変ホ長調 op.44
(アルゲリッチ&カルテット・アマービレ)