かたる、はなす、よむ、うなる 玉川奈々福(浪曲師)の「語り芸パースペクティブ」 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「語り芸パースペクティブ」玉川奈々福編著 晶文社2021年刊

 

 

「語り芸」が多い日本。

 

それぞれの語り芸が<現在ただいま>上演され、

 

聴衆が楽しんでいる♪

 

 

「節談説教、ごぜ唄、説経祭文から義太夫、講談、

 

能、落語、浪曲――そしてラップまで」。

 

 

奈々福さんの「お客様に想像力を求め、

 

その出自は?その芸能は?と芸能の始原を考察する」

 

 

そんな企画で始まったのが

 

「玉川奈々福がたづねる語り芸パースペクティブ

 

この国の物語曼荼羅」

 

その全11回を書籍化したのがこの本。

 

編集者から浪曲師になった奈々福さんならでは。

 

 

いままで点、点であった<語り芸>が

 

線となって立ち現れてきました。

 

まさに目から鱗。

 

 

そのダイジェスト動画はこちら

2017-18 語り芸パースペクティブ総合ダイジェスト - YouTube

 

 

 

◆本の紹介はこちら


想像[イメージ]の世界にこめられた熱い生命の息吹。
今を生き抜く語り芸の語られざる深層を掘り起こす冒険的講演録。

伝統芸能が不思議なほどに多い国。
とりわけ「語り芸」の多い国。
視覚優位の現代で、聴く力、想像する力を要する芸が、
かほど多様に受け継がれ、生き残っているのはなぜか。
今聞きうる語り芸の第一人者を招き、実演とともに
それぞれの芸がどのような土壌から生まれ、どんな特色を持ち、
それらを担い、享受した人々たちはどのような存在だったのか
を引き出す。



【目次】


第1章:語り芸の水脈 篠田正浩(映画監督)
第2章:節談説教 廣陵兼純(布教師・満覚寺住職) 釈徹宗(相愛大学教授・如来寺住職)
第3章:第3章:ごぜ唄、説経祭文 渡部八太夫(説経祭文) 萱森直子(ごぜ唄)
第4章:義太夫節 豊竹呂勢太夫(人形浄瑠璃文楽 太夫)
   鶴澤藤蔵(人形浄瑠璃文楽 三味線) ・児玉竜一(早稲田大学教授)
第5章:講談 神田愛山(講談・東京) 旭堂南海(講師談・上方)
第6章:女流義太夫 竹本駒之助(女流義夫太・太夫) 鶴澤寛也(女流義太夫・三味線)
第7章:能 安田登(能楽師・下掛宝生流ワキ方)槻宅聡(能楽師・森田流笛方)
第8章:上方落語 桂九雀(落語家) 小佐田定雄(落語作家・演芸作家)
第9章:浪曲 澤孝子(浪曲師 曲師:佐藤貴美江) 玉川奈々福(浪曲師 曲師:沢村豊子)
   稲田和浩(浪曲作家・演芸研究家)
第10章:落語 三遊亭萬橘(落語家) 和田尚久(放送作家・演芸研究家)
第11章:ラップと謡 安田登(能楽師) いとうせいこう(作家)
 

 

 

◆玉川奈々福プロフィール

 

東京を拠点に活躍する浪曲師。1994年10月、日本浪曲協会主宰三味線教室に参加。
1995年に曲師で玉川福太郎門下に。師の勧めにより2001年から浪曲師修業を始め、
以降、木馬亭での定席、勉強会のほか、多くの独演会やイベントで企画・出演。
精力的に浪曲の魅力を伝える実力派。平成30年度文化庁文化交流使として、イタリア、
スロベニア、オーストリア、ハンガリー、ポーランド、キルギス、ウズベキスタン
の七か国で公演を行った。中国、韓国でも公演を行った。第11回伊丹十三賞受賞。
近刊に『浪花節で生きてみる!』(さくら舎)がある。