昨日の山本掌の句
「青水無月あおき空洞(うろ)ですわたくしは」
金子兜太先生が鑑賞し、
金子兜太主宰「海程」512号 2015年5月号
「秀句鑑賞」に掲載されました。こちらです。
青水無月あおい空洞(うろ)ですわたくしは 山本 掌
「青水無月」ってあたりは梅雨時のひじょうに青い季節。
そこへもってきて、
自分は空洞(うろ)のようだけれど青々している。
自分の虚無感のようなものがあるんだろうな。
普通の言葉で言うと
寂しいということなんじゃないかな。
「あおい」とひらがなで書いたので、
明るくありたいという気持ちもあるんでしょうね。
「青水無月あおい空洞(うろ)です」と、
こんなにくどく書いて
解釈出来るということは成功でしょうね。
こういう書き方でこの人の複雑な空しい状態
をどのくらいの程度で受け取るかは
読む人によって違うでしょうね。
共通な受け取り方は出てこない気がします。
私なんかは、
かなり深刻に受け取ってますけどね。