◆関容子・文、写真・下村 誠
『新しい勘三郎 楽屋の顔』文藝春秋
「勘九郎から勘三郎へ。
十八代目襲名を記念して、中村屋の御贔屓様に、
見たくても見られない楽屋の顔を、
文と写真で完全再現、ここにお届け申し候」
という本の紹介。
まさに密着、よくここまで撮ったというショットが満載。
化粧(かお)をつくり、
拵えをする勘三郎。
役によってこんなにかわるのか!?
そんな貴重な数々。
驚いたのは「これを勘三郎が許可した」という写真。
「お辰」の顔をつくり、鬘もつけているが、
衣装はまだで胸乳もあらわ。
ゆらりと妖しい。
「歌舞伎」の女形は、
そう、両性具有なのだと再認識した一枚。
本のページをめくりながら、
ああ、「勘三郎、もう一度観たい! 」