待ってましたッ!
関容子『銀座で逢ったひと』中央公論新社
9月刊です。
関容子さんのふところの深い、
洞察の鋭いまなざしで、
「銀座で逢ったひと」たちから、
そのひとたちの胸底あった草々までを聞きとって、
もっともその方らしい肖像が
くっきりと浮かび上がってくる・・・
眞之助お兄様、への思いが切ないほどの最終章。
南伸坊:表紙、本文のイラストがまた素敵。
そんな極上の味わいの御本です♪
◆関容子[セキヨウコ]
エッセイスト。東京都生まれ。
1958年に日本女子大学文学部卒業。
雑誌記者を経て、
81年『日本の鴬―堀口大學聞書き』で
日本エッセイスト・クラブ賞、角川短歌愛読者賞受賞。
96年『花の脇役』で講談社エッセイ賞、
2000年『芸づくし忠臣蔵』で読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞を受賞。
ロバート キャンベル帯文!
「バスの中バーの向こう、喫茶店を出たところ
著者が遭遇した賢人たちは全員ハッとするほど無邪気で語り上手。
面影を一人ひとりゆかいに深く彫り進め、
昭和から平成日本の文化を克明に小気味よく描き切っている。
ロンドのごとく辻を替え、道を渡り、
重なりながら目の前を流れる凛とした景色だ。
愛おしさに時を忘れ、ページをめくった。」
【目次】
文学者の章
吉行淳之介さんの灰皿/丸谷才一さんのスーツ/堀口大學さんの扇子
戸板康二さんの冗談/ドナルド・キーンさんの象/梅原猛さんのコースター
池内紀さんの歌舞伎/色川武大さんの紙袋/小松左京さんの猫
井上ひさしさんの靴/石垣りんさんの砂糖壺/早坂暁さんのメモ
歌舞伎役者の章
十七代目中村勘三郎さんの挨拶文/初代中村獅童さんの拍手
六代目中村歌右衛門さんの花籠/十二代目市川團十郎さんのパフェ
四代目中村雀右衛門さんのスコッチ/二代目尾上松緑さんの木札
十八代目中村勘三郎さんの受付
女優の章
沢村貞子さんの着物/岸田今日子さんの教え/加藤治子さんの微笑
池内淳子さんの襟足/太地喜和子さんのジーンズ
岡田嘉子さんのダスビダーニャ/長岡輝子さんの声
俳優の章
平幹二朗さんの絵葉書/池部良さんの吸殻/小沢栄太郎さんのボストンバッグ
小沢昭一さんのブリーフケース/北村和夫さんの純愛/加藤武さんのご祝儀袋
落語家・画家・音楽家の章
桂米朝さんの黒紋付/古今亭志ん朝さんのフラ/安野光雅さんの座布団
岩城宏之さんの大鏡/五十嵐喜芳さんの咳払い
特別編
兄、眞之助の銀座