今年の朔太郎忌、7月3日(土)に延期されました。
「詩から音楽へ」朔太郎忌 第44回のコンサート、
バリトン・松平敬による「猫町」、
半年前に世界初演され、
その作曲家・西村朗も来場されていました。
その折のブログをこちらに。
◆朔太郎忌、今年で第44回となる。
「詩から音楽へmetamorphoseメタモルフォーゼ」
をテーマとし、
第一部はシンポジウム。
作曲家・西村朗、西田直嗣、
司会を三浦雅士。
第二部がコンサート
西村朗「猫町」、バリトン松平・敬委嘱作品で、
2015年12月14日初演され、今回が再演になる。
ピアノも渋川ナタリとなる。
真っ暗なステージ、
そっと忍び寄るようにバリトンが立ち、
猫の「フー」という音が闇を裂く。
ピアノが鋭角的な音を響かせ、
幻想的な猫町へ、そんな迷い込んだ町で、
朗誦、あるいは声、ファルセットで歌い継ぐ、
その緊密なこと。会場の<気>が
しずかに熱を持って満ちてくる。
テキストは朔太郎「猫町」の後半の詩文から、
西村により抽出され言葉。
ピアニストもピアノを弾くだけでなく、
猫の声あり、パフォーマンスあり、髪には猫の耳。
『青猫』の五つの詩 ~女声合唱、クラリネット、
ヴァイオリン、チェロとピアノのための~ 西村朗作品。
編成がユニーク。
「猫柳」「寄生蟹のうた」「鶏」「鴉」「緑色の笛」の詩。
女声合唱は前橋女子高等学校音楽部、
ハーモニーが溶け合い、ピュアな響きがいい。
チェロはファニー・ブザルク、勁い音がググっと迫ってくる。
指揮は金井英樹。
西田直嗣作品『変身物語』、連歌『蛇苺』が上演された。