緒方規矩子・衣装デザイナー 読売演劇賞 芸術栄誉賞を受賞! | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

緒方規矩子・衣装デザイナー、

読売演劇賞 芸術栄誉賞を受賞されました!

 

 

 

 

 

 

 




オペラの衣装といえば緒方先生。

立ち稽古のおり、スタジオの壁面に

その役ごとのデザイン画がずらりと並び、

一気にオペラの世界へ。

ソリストの方々もこのデザイン画で役の性根をつかんだ、

と言われています。


オペラ、バレエ、演劇でも縦横に活躍され、

「台本を読み込む」その深い洞察力、

それを<衣装>という目に見える形にされて。


三島由紀夫「サド侯爵夫人」の公演のおり、

玉三郎さんとお二人でミラノに

ふさわしい布地を求めに行かれたことも。


青山劇場での創作ミュージカル「龍の子太郎」、

私も出ていたのですが、

ゲネプロで照明があたったヒロインの衣装の色が、

意匠にあわなかった。

が、

次の初日に新しい衣装!?

なんども<染>を試して制作され、

その晩は徹夜だった、と聞いています。

そのひとつひとつの舞台にそのようなに取り組まれている・・・

緒方先生が劇場に入られると、

スタッフはもとより、キリっと舞台裏の空気が締まります。


そうそう、初めてのオペラのおり、

緒方先生のメイクの実習がありました。

そのとき、手ぬぐいを使っていたということで、

私がモデルに。

説明をしながら先生が

線を、色を入れてゆきます。

「おお! ビジン!」と終わった時、受講生から声があがり、

鏡をみるとなるほど顔の<半分>、

 

ビジンになっていました(笑)。

これこそ究極のビフォーアフター。

「あとの半分は自分でやりなさい」と、先生。


上演のオペラごとにわたされる顔のデザイン画で、

メイクとは<役の「顔を造る」>、

ことと学びました。


緒方先生、受賞おめでとうございました!







 


緒方規矩子著『舞台衣装のデザイン』