詩人・中本道代さん、
第26回萩原朔太郎賞を受賞され、
今日がその授賞式。
その選考経過、その選評を吉増剛造さんが話される。
あたたかい語りかけで、
受賞作『接吻』について、読み込むほどに
「重い光り、深さ」を感じさせる、
とひたひたと篤く語られる。
新潮11月号を会場でいただいたが、
吉増さんの選評それ自体が<詩>のよう。
休憩をはさんで中本さんの講演「詩のレンズ」。
中本さんのたたずまいが実に静謐。
まるでささやきのように語られことが、
詩語となってこぼれる、といった感。
積み重ねられた<時>が、
ご自身の内奥、それもふかい、
深いところから発せられる言葉。
<中本道代 詩の世界>を
垣間みることのできた時間でした。