公式ページより
オペラ「アンドレア・シェニエ」を録画で観ました。
ジョルダーノ(Umberto Giordano, 1867- 1948年)作曲の
ヴェリズモオペラ「アンドレア・シェニエ」。
アントニオ・パッパーノ指揮で、
2015年の英国ロイヤル・オペラハウスでの上演です。
フランス革命前後の1789年~1893年頃、
アンドレ・シェニエは実在の革命派の詩人、断頭台へ。
ヨナス・カウフマン
カウフマンのタイトル・ロール、
翳りをおびた、それでいて輝きのある
カウフマンの声・歌・演技すべてが
素晴らしいのは言うまでもありません。
第一幕のアリア「ある日、青空を眺めて」
第三幕の「私は兵士だった」のドラマティックなこと。
第四幕の「五月の晴れた日のように」の詩情あふれる歌唱。
各幕のアリアに聴きほれました。
この舞台では敵役ジェラールのジェリコ・ルチッチ
に惹きつけられました。
主人の令嬢マッダレーナを慕い続け、
従僕から革命の幹部となり、
その権力を使ってでも、マッダレーナを我が物にと謀る。
マッダレーナの直向なシェニエへの愛に、
気持ちをおさえ、シェニエを助ける。
その心理、その心の葛藤、心情が痛いほど。
三幕のアリア「国を裏切る者」、印象的でした。
くっきりとした人間像を刻んで。
マッダレーナの召使のメゾソプラノ、
革命後、娼婦になって、女主人を仕える。
声や姿態にニュアンスがあって。
美術、衣装も音楽の流れにそうもの。
パッパーノ指揮による管弦楽団の音の重厚なこと。
見ごたえのある「アンドレア・シェニエ」。
◆ 4幕2重唱
https:/
◆ジェラール アリア
https:/
<ジョルダーノ オペラ「アンドレア・シェニエ」>
アンドレア・シェニエ(詩人): ヨナス・カウフマン(T)
カルロ・ジェラール(コワニー家召使→革命政府高官): ジェリコ・ルチッチ(Br)
マッダレーナ(コワニー家令嬢):エヴァ・マリア・ウェストブレーク(S)
ベルシ(マッダレーナの召使→娼婦): デニス・グレイヴス(Ms)
コワニー伯爵夫人: ロザリンド・プロウライト(Ms)
マデロン(老女): エレナ・ジーリオ(Ms)
ルーシェ(シェニエの友人): (Bs)
密偵: カルロ・ボージ(T)
指揮:アントニオ・パッパーノ
演出: デーヴィット・マクヴィガー
英国ロイヤル・オペラ合唱団
英国ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団
(2015年1月29日 英国ロイヤル・オペラ・ハウス)