萩原朔太郎「およぐひと」 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

萩原朔太郎「およぐひと」は

『月に吠える』1917年刊に載っています。

 

 

 

 

 

 

萩原朔太郎『月に吠える』

 

 

 

心臓には「こころ」、

瞳には「め」のルビ。

初版では四行が1ページに置かれ、

ページをめくると

「およぐひとのたましひは水みづのうへの月つきをみる。」

この最終行がページの真中に。



   <およぐひと>

およぐひとのからだはななめにのびる、

二本の手はながくそろへてひきのばされる、

およぐひとの心臓(こころ)はくらげのやうにすきとほる、

およぐひとの瞳(め)はつりがねのひびきをききつつ、

およぐひとのたましひは水みづのうへの月つきをみる。

 

 

 

 

 

 

 

 

明日、9月28日(金)19時~、

高崎シティーギャラリー コアホールで朗読いたします。