萩原朔太郎「およぐひと」は
『月に吠える』1917年刊に載っています。
萩原朔太郎『月に吠える』
心臓には「こころ」、
瞳には「め」のルビ。
初版では四行が1ページに置かれ、
ページをめくると
「およぐひとのたましひは水みづのうへの月つきをみる。」
この最終行がページの真中に。
<およぐひと>
およぐひとのからだはななめにのびる、
二本の手はながくそろへてひきのばされる、
およぐひとの心臓(こころ)はくらげのやうにすきとほる、
およぐひとの瞳(め)はつりがねのひびきをききつつ、
およぐひとのたましひは水みづのうへの月つきをみる。
明日、9月28日(金)19時~、
高崎シティーギャラリー コアホールで朗読いたします。