秀山祭九月大歌舞伎 夜の部 @歌舞伎座 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

秀山祭九月大歌舞伎 夜の部は

 

玉三郎の「幽玄」、

 

吉右衛門「俊寛」、幸四郎「松寿操り三番叟」。

 

 

吉右衛門「俊寛」

 

絶海の孤島で起きる悲劇。

 

吉右衛門、さすがの名優、

 

くっきりとひとりの<男>の覚悟、

 

千鳥の乗船を拒む上使の瀬尾を殺してまで、

 

成経とともに赦免船に乗せようとする、

 

そのドラマが迫ってきます。

 

ただこの演目「俊寛」は

 

どうしても十八代勘三郎のそれがあって、

 

「未来で」を聞くのが辛い。

 


葵太夫と寿治郎の竹本が素晴らしい。

 

「そもそもこの島は」の第一声、

 

鍛え上げられたその太く、

 

深々とした声に打ち震えて、

 

この<声>に聞き惚れていました。

 

近松がいかに名文であることか。

 


幸四郎「操り三番叟」

 

人間が糸操りの人形を演じる、その人形ぶりの面白さ。

 

後見との息の合わせ、それが見もの。