関容子『中村勘三郎楽屋ばなし』(文藝春秋)
聞書きの第一人者・関容子著。
十七代勘三郎の楽屋へ通い、
五年がかりで纏められた労作。
勘三郎の軽妙な語り口、
そのたくわえられた芸談、
名優にして愛嬌のあるお人柄がしのばれる、
いえ、いっしょに楽屋でお話をうかがっているような。
その肉声が聞えてくるような著作。
どうぞ手にとってお読みになってください。
私が十七代をじっさいに観た数少ない舞台では
哀切な「四谷怪談」のお岩、
珍しいところではストレートプレイの
「フィガロの結婚」が眼に残っています。
表紙の装画(小松崎邦雄)には十七代の当たり役がずらり。
ああ、観たかった。
◆十八代中村勘三郎による朗読『中村勘三郎楽屋ばなし』
https:/
https:/
若かりし十八代(当時勘九郎)による朗読(抜粋)が
youtubeにアップされているとのこと。
それがこちら。