<伝心~玉三郎かぶき女方考~『京鹿子娘道成寺』>
「にっぽんの芸能」の特集「伝心~玉三郎かぶき女方考~」
その第一弾が歌舞伎舞踊の大作
「京鹿子娘道成寺(きょうがのこむすめどうじょうじ)」。
玉三郎の女形の<技>、
そしてその作品への解釈がなんと深遠なこと。
能からの「乱拍子(らんびょうし)」ひとつでも、
経験・解釈・時間を経ていくつ踏むか、変遷している。
手毬や手ぬぐいのさばき、
手踊り、振り鈴の華麗な劇場での映像を映し、
スタジオでの技の解説をしながら踊ってゆく。
ひとつひとつの動作から次にうつる、
その残像が眼に残り、
まさに身体でえがく楷書、草書であったり、絵画であるよう。
玉三郎の<美学>が凝縮されて,
この番組そのものが玉三郎の作品。
◆「京鹿子娘道成寺」解説はこちらへ
女が大蛇と化して愛する男を焼き殺した
道成寺伝説を基にしているが、
物語そのものを踊るのではない。
テーマは娘の恋心。
恋する娘の様々な姿を、色とりどりの衣裳や小道具で
彩り豊かに綴っていく。
歌舞伎舞踊を代表する絢爛豪華な作品。
http://enmokudb.kabuki.ne.jp/repertoire/968