俳人金子兜太との出会いは
俳句との出会いでもありました。
兜太先生七十歳のころ。
壮年のエネルギーにあふれた圧倒的な存在。
その<人間>のふかさ、そのあたたかさ。
まさに<俳諧自由>。
金子兜太主宰「海程」を二〇一八年に終刊と決断された。
そのこと、兜太先生のもとでの俳句を纏めようと思い定めました。
この句集のことを兜太先生にお話したところ
「いいじゃないか。その志や、よし」と激励され、
帯文―とてもユニークなーを掲載することに。
◆金子兜太 帯文
非常に奇妙な現実執着(しゅうじゃく)者、
奇妙に意地悪い洞察者というか、
どこかひねくれたと思えるほどに
その美意識が常識とは違っている。
混沌(カオス)をみとどけていこうとする作者である。