塚田佳男(画像はホームページより)
日本歌曲の第一人者、塚田佳男先生の
歌い手とピアニストのための公開レッスン。
雨の中、熱心な聴講生が出席している。
「三つの小唄」 北原白秋 詩
團伊玖磨 作曲
春の鳥
石竹
彼岸花
この三曲でレッスンを受ける。
北原白秋『雪と花火』からの詩。
白秋の初版本がネットに全ページ掲載されているのに、
びっくり。そしてうれしい。
楽譜に載っている詩はどこから引用しているのか、
表記が違っていることが多く、
初版か全集を調べるようにしているので。
歌、ピアノともに<西洋音楽>ではなく
邦楽の<間>をあらわすよう、言われる。
ピアノは太棹あり、鼓あり、歌舞伎のつけ、あり。
うたの楽譜にある細かい「装飾音符」でなく、
「こぶし」にする。
半音づつ音程を上げていくのは音程をきっちりとるのでなく
切れ目がわからないようにずりあげる、などなど。
これを「西洋音楽」で演奏する!?
ときおり先生、実際にうたったりされる、
その<邦楽>の素晴らしいこと。
「彼岸花」の後奏の最終音、
楽譜に書かれている音より1オクターブ下げる。
鐘の音が遠くから響く、ところなのでとても効果的。
塚田先生が團伊玖磨氏に聞いてもらい、
同意を得た、とのこと。
貴重なアドヴァイスを受けた。
休憩で、リサイタル<萩原朔太郎をうたう>の話なども。
「山村暮鳥「田圃にて」という詩、
楽譜では「たあんき ぽんき」になっていますが、
これは中田喜直先生が変えたのでしょうか?」と質問したところ、
やはり作曲家による変更、とのこと。
この三曲、11月30日(水)に
高崎演奏家協会 定期演奏会で歌います。