萩原朔太郎「雲雀料理」 @萩原朔太郎をうたう Ⅲ「雲雀料理」は1917年刊行の第一詩集『月に吠える』に。 この詩の初出は1914年尾山篤二郎らの雑誌「異端」に載った。 宗教的な「愛」を象徴しているのが「雲雀料理」か、とも。 雲雀料理 ささげまつるゆふべの愛餐 燭に魚蝋のうれひを薫じ、 いとしがりみどりの窓をひらきなむ。 あはれあれみ空をみれば、 さつきはるばると流るるものを、 手にわれ雲雀の皿をささげ、 いとしがり君がひだりにすすみなむ。