萩原朔太郎「雲雀料理」 @萩原朔太郎をうたう Ⅲ | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。



若き日の朔太郎




「雲雀料理」は1917年刊行の第一詩集『月に吠える』に。

この詩の初出は1914年尾山篤二郎らの雑誌「異端」に載った。

宗教的な「愛」を象徴しているのが「雲雀料理」か、とも。



   雲雀料理


ささげまつるゆふべの愛餐

燭に魚蝋のうれひを薫じ、

いとしがりみどりの窓をひらきなむ。

あはれあれみ空をみれば、

さつきはるばると流るるものを、

手にわれ雲雀の皿をささげ、

いとしがり君がひだりにすすみなむ。






朔太郎をうたう