『蜷川幸雄の仕事』 2015年12月20日刊 新潮社
先日亡くなられた蜷川幸雄の<全仕事>を
山口宏子・演劇記者(現在は朝日新聞論説委員)が
じつに多角的に、詳細に編んだ著作。
表紙、裏表紙、見返しの写真は蜷川実花。
「BOOK」データベースではこのような紹介が。
「時代をともに駆け抜けてきた清水邦夫や唐十郎、
大劇場へ打って出たシェイクスピア、
海外進出の契機となったギリシャ悲劇、
そして高齢者劇団と若手育成プロジェクトの創設…。
その演出作品はのべ300近く。
日本のみならず世界の演劇界を牽引する
演出家・蜷川幸雄の広大な創作世界を、
主要作品を軸に一挙に振り返る。
また「蜷川幸雄をめぐる人々」では石橋蓮司、平幹二朗らへの
インタビューをはじめ、劇作家やスタッフ、俳優など
総勢約150名を紹介する。
さらに、村上春樹による寄稿、
写真家で長女の蜷川実花との対談なども収載、
文学から美術まで幅広い分野の才能と共鳴する
「世界のニナガワ」の全貌がこの一冊に。
巻末には全演出年譜も付く」。
70年代後半から80年代にかけて、
蜷川作品、かなり観たと思っていたが、
この本の全演出の年譜をたどると、
ごくごくわずか・・・
いまでも『女王メディア』、『オイディプス王』などのギリシャ悲劇、
秋元松代『近松心中物語』、
シェイクスピア『NINAGAWAマクベス』などなどが蘇ってくる。