サティ(ウキペディアより)
今年は作曲家サティー生誕150年(1866年~1925年)
サティのドキュメンタリーを録画で観る。
題して「サティースフィクション」。
とてもよく出来た台本に、
映像が美しく、
なによりもエスプリがあって、
じつに面白い。
サティの生涯を時系列に描いているのだが、
サティのその風変わりな人格、作曲、曲について、
その当時フィルムでジャン・コクトーが、語り、
ルネ・クレール『幕間』ではサティも飛び跳ねていたり、
もう目が離せない。
ヴァラドン(あのユトリロのママ)との恋愛の後は
もう「女はいらない」とか、
長いちょっと曲のタイトルとは思えないのを
書き込んである、その朗読の禁止、とか
ロシアバレエ「パラード(見世物小屋)」で成功しても
金銭感覚がないので、それまでと同じく貧しかったり。
フランス印象派と同時代でありながら、
まったく音楽の傾向は異なっている。
その曲の紹介では
ピアノ・デュオはアップライトのうえに
もう一台ピアノ載せて「風変わりな美女」を。
「家具の音楽」弦楽奏者の演奏する場所が、
まず工場、レストラン次はなんと水の上。
水の中にはゆうゆうスイマーたち。
あの840回弾けという「ヴェクサシオンVexations」では
52拍を弾いているうちに雪が降り始め、
回数が増えるにしたがって、雪がどんどん積もってくる。
ピアニストの頭の上は凍り、グラントピアノにも雪の山。
ヴェクサシオンとは「嫌がらせ」「癪の種」とはいえ、
卓抜。
時おり挟み込まれるアニメーションは
後年サティが描いた画というか
イラストの線にも似ている。
最後に出てきたサティは
めずらしく微笑んで。
<出 演>
ロバート・オーリッジ(音楽学者)
ジャン・ピエール・アルマンゴー(ピアニスト/サティーの伝記作家)ほか
<曲 目>
「風変わりな美女」から「大リトルネッロ」「フランス―月世界」
「家具の音楽」から「音のタイル張り」
グノシエンヌ 第1番
ジムノペディ 第1番 ほか
<演 奏>
グラウシューマッハー・ピアノ・デュオ
シュテフェン・シュライエルマッハー(ピアノ)ほか
カフェコンセール「黒猫」のポスター
(ここであの「ジュ・トゥ・ヴー」など書かれた)