オペラ「イーゴリ公」ボロディン作曲 @ボリショイ劇場 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

韃靼人の踊り

               韃靼人の踊り


NHK・BSで録画しておいたものを観る。

グルックの「オルフェ」が高音の競演ならば、
ボロディンの「イーゴリ公」は低音のそれ。
ロシアの女声、男声のなんという分厚さ。

「イーゴリ公」オペラとしては未完で、
リムスキー・コルサコフなどが補修しているが、
版によってそうとう異なるよう。

で、なにより<声>を聴いた。

コンチャコーヴナ(コンチャク汗の娘):スヴェトラーナ・シロヴァの
深いメゾソプラノ。
イーゴリ公のアジゾフの分厚いバリトン。
さらに ガリツキー公(ヤロスラーヴナの弟)
はウラディーミル・マトーリン。
このバスには驚愕。
憎憎しい粗野な演技とともに
大地そのもののような野太い低声。
イーゴリ公の妻):エレナ・ポポフスカヤ(ソプラノ)
との場では緊迫し、息もつかせぬほど。
ポポフスカヤの怜悧な美貌と声とで見事。


配役は以下に。

イーゴリ公:エリツィン・アジゾフ
ヤロスラーヴナ(イーゴリ公の妻):エレナ・ポポフスカヤ
ウラディーミル・イーゴレヴィチ(イーゴリ公の息子):ロマン・シュラコフ
ガリツキー公(ヤロスラーヴナの弟):ウラディーミル・マトーリン
コンチャク汗:ワレリー・ギリマノフ
コンチャコーヴナ(コンチャク汗の娘):スヴェトラーナ・シロヴァ
オヴルール:マラト・ガリ
スクーラ:オレク・ツィブリコ
エローシュカ:スタニスラフ・モストヴォイ
ポロヴェツ人の娘:ニーナ・ミナシャン

合 唱:ボリショイ劇場合唱団
管弦楽:ボリショイ劇場管弦楽団
指 揮:ワシーリ・シナイスキー
振 付:カシヤン・ゴレイゾフスキー
演 出:ユーリ・リュビーモフ


ポロヴェツ人というとなじみはないが、「韃靼人」のこと。
かの「韃靼人の踊り」はさすが、ボリショイバレエ団、
ダンサーの踊りの激しく、鋭く圧巻。

「韃靼人の踊り」ボリショイ劇場

  https://www.youtube.com/watch?v=iIQFb9PRbmk