もうひとつの最上川 芭蕉「おくのほそ道」 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。


羽黒をたちて酒田の港へ。
海に入りこむ最上川の句。



 
 暑き日を海に入れたり最上川        芭蕉




<今日の暑い一日を海に流しいれてしまったことよ。
この奔流する最上川は>

夕方に涼味立つ最上川の爽快さ。
「暑き日」とは暑い一日の意であるが、
最上川が夕日を海に流し入れるがごとき
心象を伴うことを意識しての表現。

                新潮日本古典集成「芭蕉文集」より