月山 芭蕉「おくのほそ道」 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。



いよいよ、出羽三山の最高峰<月山>に登ります。
時は6月8日(陰暦)。
行者の登山装束、木綿注蓮(ゆうしめ)を身につけ、
強力(ごうりき)のもとに登ってゆく。



  雲の峰いくつ崩れて月の山             芭蕉



<炎天下の入道雲がつぎつぎと崩れ去って、
夕空には中天高く聳(そび)え立つ月下の
月山の威容が眼前に迫ってくる>

霊地月山を賛美してあいさつのこころも託する。

「いくつ崩れて」の語に、
その対照として月山の不動の偉容を表白する。

「月の山」の語は
月山と月下の山の意を兼ね、
且つ「月」に「築(つ)き」をかける。

            新潮日本古典集成「芭蕉文集」より




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 <雲の峰・夏の雲・入道雲・積乱雲・雷雲>


夏の雲といえばまず入道雲(雲の峰)。
むくむくと大きくなったかと思うと、
いつの間にか消えていたりする。

積乱雲は入道雲の学名。
しばしば雷を伴うので雷雲ともいう。


夏の季語