松林桂月(まつばやし けいげつ)展
~水墨を極め、画中に詠う~
練馬区立美術館にて観る。
日本画家というより最後の南画家、
今年没後50年となる記念の展覧会。
萩の生まれ、上京して世田谷の深沢に長く住む。
練馬美術館のホームページでの紹介をここに。
「日本画家、松林桂月(まつばやしけいげつ/1876~1963)
明治・大正・昭和の3つの時代を生き、
数々の名作を残した近代を代表する日本画家です。
山口・萩に生まれた桂月は、幼い頃から絵を好み、
東京に出て文人画家・渡辺崋山の孫弟子にあたる野口幽谷に師事し、
精緻で格調高い表現を学びました。
また、親しんでいた漢詩の教養を活かして、
詩・書・画の三絶の境地を目指す文人画―南画を描いたことも特筆されます。
桂月は、南画の真髄ともいうべき
水墨画においては他の画家の追随を許さず、
その独特の叙情的な作風は高く評価され、
1958年には文化勲章を受章しています」。
ごく初期の作品から、師・野口幽谷、妻の松林雪貞など
多角的に桂月をとらえてある。
鷹はあくまで眼光鋭く、孤高の姿が絶壁にあり、
岩は巌を重ね、文人は秋に憩う。
水墨は品格高く、精緻。
銀地に墨の屏風、
「夜雨」はさまざまな墨の階調、
画から霧がたちこめ、その展示室までがけぶるよう。
賛に書かれている漢詩、
読めない(!?)のがもどかしい。
書も味わい深い。
貴重な機会なので、どうぞ。
明後日8日まで。

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練馬区立美術館 ホームページ
http://www.city.nerima.tokyo.jp/manabu/bunka/museum/tenrankai/matubayasi14.html
下部に作品も。