「アートに出会う」シンポジウム @アーツ前橋開館記念 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

アーツ前橋開館記念のシンポジウム。

パネリストに
姜尚中(政治学者)、八谷和彦(アーティスト)、

山田創平(都市社会学者)、住友文彦(アーツ前橋館長)

司会:住吉美紀(元NHKアナウンサー)


前橋テルサのホール、なんと超満員(!?)。

立ち見や階段に座る方々も。


各パネリスト、アーツ前橋を観た感想、

美術とご自身の関わりなどから対話へ。

姜尚中
             姜尚中



姜さんの「土地の記憶」など

示唆に富む発言が。

姜さん、美術館、作品に感銘した。

前橋あるいは長野の松本など中央からの距離が絶妙。

ご自身が住まれた千葉や埼玉だと首都圏に組み込まれてしまう。

独自なものの生まれる可能性を指摘し、

新しい箱物作るのではなく、既存のものを改修したこと、

市街地の真ん中にあることによって、

市民の参加がよりやり易くなる。


今回の展示で、前橋出身の物故者の作品と

それに若い作家が呼応してあらたな制作をする。

そこに「土地の記憶」といったものを

伝えてゆくことができるのではないか。


さらに市民を巻き込むかたちで、

アートプロジェクトをやっているのなら、

24時間ひらいている美術館を考えても

いいのではないか。

美術館の中だけでなく、たとえばコンビニ、

銀行、あるいは病院に美術品があることによって、

そこに違った空間が出現する。

そういったものに触れることが大切なのでは。


美術品、作品にたいして

「わからない」と言われることがあるが、

「わからない」のはいいことではないか、と。

「ハレ」と「ケ」でいうと日常がケであって、

なんらかの絵画なりを見て、

「わからない」ということで、

いま生活しているところと異なった

感情、感覚に気がつくことがあるか、とも。


あの穏やかな口調で話されて。


アーツ前橋
http://www.artsmaebashi.jp/?p=2759


住友文彦
              住友文彦館長



アーツ前橋ホームページより

アーツ前橋開館記念シンポジウム「アートと出会う」

2014.01.11 - 2014.01.11

美術館構想が始まってから約6年の準備期間を経て、

前橋の新たな芸術文化の発信拠点として、

中心市街地に誕生しました。


アーツ前橋は、「創造的であること/みんなで共有すること

/対話的であること」を活動コンセプトに、

アーティストだけではなく、

この施設に関わる全ての人がアートを通じて創造的な日常を発見し、

また様々な人の考えや感性をここで開催されるイベントなどを通じて

共有していけるような新しいタイプの施設を目指しています。


開館を記念して、「アートと出会う」と題したシンポジウムを開催します。

「日曜美術館」の司会を務めた姜尚中さんをはじめ、

アーティストで、SFアニメの飛行機を実際にジェットエンジンで飛ぶ

飛行機としてつくる《OpenSkyプロジェクト》などで知られる八谷和彦さん、

アーティストとの共同作業をおこなう都市社会学者の山田創平さんらに、

アートとの出会いは、まちや人々に何をもたらすのかについて

語っていただきます。