絶海濃霧ひとりひとりとひかりごけ 掌
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<霧・狭霧・朝霧・夕霧・夜霧・山霧・川霧・海霧(ガス)
野霧・薄霧・濃霧・霧雨・霧時雨・霧雫>
春の霞に対して、秋は霧という。
霧雨を霧時雨ともいう。
秋の季語。
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●「ひかりごけ」武田泰淳著
●オペラ「ひかりごけ」 ウキペディアより
『ひかりごけ』は、團伊玖磨が作曲した全2幕のオペラである。
武田泰淳の小説『ひかりごけ』を台本としている。
◆ 作曲の経緯
1970年の秋に公演先の盛岡で三島由紀夫の自殺を知り、
暗い気持ちで東京に戻った團は、
演出家の浅利慶太と共に民音よりオペラを委嘱されるが、
内容が團らの嗜好に合わなかったため、それを断る(浅利と共に)。
その際、浅利と「ひかりごけ」の話をした團は、
その後「ひかりごけ」を読み返し、
すぐに魅了される。そうして、
八丈島の小屋に籠もり、
1971年丸々かけてスケッチを年末に、
オーケストレーションを1972年2月20日に終えた。
◆初演
1972年4月27日、大阪国際フェスティバルにて。
東京初演は、1年後に東京日生劇場にて。
共に演出は浅利慶太である。
◆演奏時間 約1時間45分
◆登場人物
船長(バリトン)
西川(テノール)
八蔵(バス)
五助(バリトン)
裁判長(バリトン)
検事I(テノール)
検事II(バリトン)
弁護人(テノール)
傍聴人(合唱)
◆あらすじ
舞台は、第二次世界大戦末期の昭和19年春、
北海道は知床のマッカウス洞窟の中。
船が難破しここに漂着した船長、
西川、八蔵、五助の4人。
弱気な八蔵と五助に対して強気な西川は、
生還を信じてこの2人と言い争いになる。
腰痛の五助を残し、船長と西川は食料探しに出る。
その間、五助は八蔵に自分が死んだら
食料にされるのではないかと訴えるが、
自分はそんなことはしないと八蔵は窘める。
それから、3日が経過し五助は息絶える。
船長は西川を懐柔しようとする。
八蔵は遺体を海に流すと主張するが、
船長はそれを退ける。さらに3日が経過し、
船長と西川は五助を喰う。
衰弱した八蔵は、己を責める西川を慰める。
全2幕
第1幕:マッカウスの洞窟の場
第2幕:法廷の場
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東京初演を観ました。
オペラの初演は華やぎに満ちたものですが、
このオペラの幕間、
みな沈鬱な、おのおのが内奥をのぞきこむような
なんともいえない雰囲気を鮮明に覚えています。