あらたふと青葉若葉の日の光 「おくのほそ道」Ⅲ | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。


日光における句。

4月1日(新暦5月20日)、

まさに新緑の真っ只中。


  あらたふと青葉若葉の日の光        芭蕉


<ああ、なんという神々しいことであろう。

生気に満ちた青葉若葉にふりそそいでいる

日の光>         新潮古典集成「芭蕉文集」より




作曲は箕作秋吉。

代表作「芭蕉紀行集」はピアノ伴奏による10句10曲。

1930年~31年にかけて作曲されている。

(私はこの初版の楽譜を歌っています。)


箕作秋吉の「5度和声理論」はいままでの

機能和声と異なる体系

(日本の五音音階に対する和声の方法を新たにした)をつくり、

その代表作が「芭蕉紀行集」である。



◆箕作秋吉(みつくりしゅうきち)  ネットより引用    
 
明治28年10月21日~昭和46年5月10日(1895-1971)


理学博士・作曲家。箕作家4代当主。ペンネーム、秋吉元作・秋山準。

父、箕作元八(長男)。東京本郷出身。

東京帝国大学工学部応用化学科卒業。


大正10年(1921)ドイツ留学。

ベルリンのカイザー ウイルヘルム研究所で物理学を専攻、

傍らGシューマンに和声学を学ぶ。


大正14年(1925)帰国。海軍技術研究所に勤務。

池譲・池内友次郎に対立法やフーカを、

ヨーゼフ ケーニヒに管弦楽法を、

ジョゼフ ローゼンストックに指揮法を学ぶ。


昭和5年(1930)新興作曲家連盟(日本作曲家連盟)を創設。

昭和14年(1939)理学博士。

同年、「小交響曲」でワインガルトナー賞に優等入賞する。


昭和20年(1945)戦後すぐ日本現代音楽協会設立に尽力、

初代委員長に就任。国際音楽評議会日本委員会書記局長。

東洋音楽大学教授、新潟大学講師を歴任。


音響学による数式で東洋の和声体系を証明、作品に実践する。

昭和25年(1950)「芭蕉紀行集」で

ブリュッセル国際現代音楽祭に入選。


昭和29年(1954)「ピアノ小協奏曲」で尾高賞受賞。

同年、国際音楽評議会日本委員会書記長に就任。


作品:「音楽の時」、「古典小交響」、「交響曲第1」

「古典バイオリンと室内オーケストラのためのソナタ」、

「管弦楽のための3楽章」、

悲歌「亡き子」、現代詩集(第1集から第5集)。




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今宵、仲秋の名月。

耿耿(こうこう)とした月の光のなか、

「日に光」の句もなんですが(笑)。