むざんやな甲の下のきりぎりす 松尾芭蕉
(かぶと)
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「なんと痛ましいことよ。討ち死にした実盛の甲が
ここに留められ、その下でか細くなく蟋蟀(こおろぎ)の声を
聞いていると、悲痛の思いに胸が疼く」
謡曲「実盛」の語り借りて実盛愛惜の心情を吐露した。
(義仲四天王の一人が、旧知とて実盛の首実験をし、
「あなむざんやな」と落涙した旨が、謡曲「実盛」や
『平家物語』などにみられる)
新潮古典集成「芭蕉文集」より
多田神社は小松にあって、
芭蕉は7月18日(新暦 9月9日)に詣でる。
曲は委嘱作品:野澤美香による。
1番新しい曲で、
12年12月25日にできた。
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<蟋蟀(こおろぎ)・ちちろ・ちちろむし>
コオロギ科のツヅレサセコオロギ、エンマコオロギ、
ミツカドコオロギ、オカメコオロギなどの総称。
古くは「キリギリス」いった。
秋の季語。
この句の「きりぎりす」は「こおろぎ」とか。
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実盛(さねもり)はこちら ウキぺディァ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%8E%E8%97%A4%E5%AE%9F%E7%9B%9B