涼しさやほの三日月の羽黒山 芭蕉
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「清涼の気が四辺を包み、
心も清まる思いであることよ。
折から淡い光を放つ三日月の下に、
静まり返っているこの羽黒山のたたずまいは」
賛美の表現に挨拶の心も託するが、
一句に墨絵のような神韻が感じられる。
「ほの三日月」に「ほの見える」を言いかける。
新潮古典集成」より
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元禄2年3月27日(新暦 1689年5月16日)に
深川を出立。
「おくのほそ道」の山場というべき、
出羽三山に到達。
6月4日(新暦7月20日)に羽黒山に登る。
曲は清水 修による。
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涼し・涼(りょう)・朝涼(あさすず)・夕涼(ゆうすず)
晩涼(ばんりょう)・夜涼(やりょう)・月涼し
涼風(りょうふう・すずかぜ)
水辺や木陰などの、
心地よい夏の涼しさをいう。
夏の季語。