京劇入門 初めの一歩は・・・ | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 京劇入門
   京劇の話し、動きの基本、動きと身体


まずは京劇についての講義から。

殷秋瑞先生、まさに偉丈夫といった風貌。

前日に北京から戻られたとのこと。


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京劇は約200年前、乾隆帝の祝賀のため

崑劇(こんげき)をはじめ各地の劇を総集した劇。

なにより「オペラ」である、と。


日本、海外上演するときは「言葉」の関係で、

「孫悟空」など立ち回りの多いものになってしまう由。


演技の基本はまず

唱(うた)、

念(せりふ)、

做(しぐさ)、

打(立ち回り)。


役柄も

生(おとこの役)、

旦(おんなの役)、

浄(隈取りをする役)、

丑(道化役)。

それらがさらに細かく分かれていく、と。

京劇を志す少年少女の資質を見極めて、役柄を決め、

それを一生をかけ修行してゆくことに。


殷先生は「浄」の隈取り俳優。



京劇では装置は机と二脚の椅子だけで、

それが芝居におうじて、寝台、山、井戸、橋になる。

俳優の所作ですべてを表してゆくのが京劇。


DVDで解説をはさみながら、見たのだが、

なにより所作が精緻にして、美しい。


「覇王別姫(はおうべっきお)」のなかから、

一部を演じてくださったが、

なんというつややかで、張りのある美声!

さらに同じ場を日本語でも!!


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     殷秋瑞の関公(画像はネットより)



いよいよ、実技。

槍(120センチくらい上下に穂先、

そこに飾りの毛)を使った立ち回り。

(いままでチャンバラごっこもしたことがない(!?)けど)


「相手」と「勝ち」「負け」を決め、動きにはいる。

パーツごとに殺陣の動作を分け、稽古。

なかなか覚えられない。

相手とタイミングが合わないと槍は空をさしたり、

落ちてしまったり・・・


次の回ではその間をつなげ、

前後に諸動作をつけるとのこと。


くりかえし、繰り返し、練習。

あっという間の3時間。