五つのギリシャ民謡 Ⅲ 俺ほどのいい男はいるかい? | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 訳 山本 掌
   <俺ほどのいい男はいるかい?>

俺ほどのいい男はいるかい、

街を歩いている男のなかに

さあ、言ってくれ、

ヴァシリキの奥さん


ほら、見てくれ

俺のベルトにぶら下げた

ピストル、鋭いサーベル

俺はあんたに惚れたんだ!



どこにでもいそうなおじさん(オジン)。

「村一番の伊達男」を自負しているのは

本人だけ?

自分のもちものを自慢したり、

けっこうカワユイ!?


この短い曲のなかにくっきりと

人物像がうかびあがって。

ちょっと不思議な旋法とあいまって、

楽しい。


                  


                 仏訳 カルヴォ・コレッジ


    <Quel galant m'est comparable>

 

 Quel galant m'est comparable,

 D'entre ceux qu'on voit passer?

 Dis,dame Vassiliki?


 Vois,pendus à ma ceinture,

 pistolets et sabre aigu...

 Et c'est toi que j'aime!