スタバ国内初、バックヤードまでバリアフリーの「南町田グランベリーパーク店」を訪ねて!(後編) | さかっちのブログ

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2020年1月からライフワークでスタバの良さを伝えたく、アメブロ「さかっちのブログ」でスタバファンとして「スタバ店舗情報」を始めました。
今では年間300日以上、お気に入りの店舗や各地のスタバ巡りを楽しんでいます。

(⚫︎前編から続く)


(2020年11月23日撮影)


◼️アウトレット複合商業施設「グランベリーパーク」セントラルコート1階、「スタバ南町田グランベリーパーク店」店舗正面


今回のスタバ巡りの「きっかけ」は、2019年9月、東京・町田市内のカフェで行われた「認知症啓発イベント」で、「スタバ町田金森店」店長さんにスカウトされ、2ヶ月後の2019年11月13日にオープンしたスタバ国内初、バックヤードまでバリアフリーの店舗「スタバ南町田グランベリーパーク店」で50年ぶりに仕事を始めた、前向きでエネルギッシュな女性パートナーさんにお会いしたいとの思いからでした。


2020年11月23日、オープンから1周年を迎えた「スタバ南町田グランベリーパーク店」に初訪問。店長さんに訪問理由をお伝えしたところ、「お会いできるようにしたいですね!」と快いご返事をいただきました。


しかし、その後の3年以上にわたる新型コロナウイルス感染拡大や非常事態宣言の発令、外出自粛、蔓延防止などと続き、落ち着いた合間にお訪ねしたのですが、女性パートナーさんとお会いする機会に恵まれませんでした。



 ​スカウトされた女性は「認知症啓発イベント」で、「認知症」の当事者にやさしく寄り添いサポートする姿が、スタバが大切にしている「自ら考え、行動し、表現する」ことを体現していた。


2019年9月、東京・町田市内のカフェで「認知症啓発イベント」が行われていた。


「認知症啓発イベント」は、認知症についての正しい理解を広げるために、カフェ、レストラン、NPO団体、社会福祉法人、自治体などの主催によって行われている。イベントでは当事者や介護するご家族、医療関係者や認知症に関心のある地域の方が気軽に集まり、交流や情報交換する場として各地で開催されている。


スタバは「認知症啓発イベント」にコーヒーブースを出店し、コーヒーを提供していた。そこには「認知症」の当事者が自らバリスタとなって、提供されたコーヒーをイベント参加者に振舞っていた。


その「認知症啓発イベント」で、「認知症」の当事者に寄り添いやさしくサポートしたり、若いボランティアの方にもやさしく丁寧に指示を与えたり、自発的で機敏に活動するひとりの女性の姿があった。


女性は過去にご家族が重度の「認知症」になり、心身ともに疲弊していた時に、町田市内の認知症の当事者やご家族をサポートする会の会員になっていた。


当時はサポートを受けて大変心の支えになったことに感謝し、「認知症啓発イベント」ではボランティアとしてサポートする側に立っていた。


そこに女性の活躍ぶりを感動しながら見ていた「スタバ町田金森店」店長さんが、「新しくオープンするお店で働きませんか?」と声をかけたのがスカウトの「きっかけ」となった。


それから2ヶ月後の2019年11月13日、オープンした「スタバ南町田グランベリーパーク店」で、女性は大勢のパートナーさんと共に、明るく楽しく接客にあたっていた。


スカウトされた女性は今では、スタバ国内約6万人のパートナーさんなかで最年長の1943年生まれ、79歳(スカウト当時76歳)。現在も週2回、10時〜14時の間に接客やコーヒー豆の計量、仕込みや食器の洗浄、清掃などにあたり活躍されている。


スタバは年齢にとらわれない、幅広い世代の方が活躍できる「カフェ アテンダント制度」を設けている。業務を限定した短時間勤務の働き方で、ミドル・シニア世代の雇用を積極的に行っている。シニアの方でも「カフェ アテンダント制度」にとらわれない、バリスタとして応募する方も採用されている。


現在制度を利用しているパートナーさんは約400人。60歳以上のパートナーさんは約100人で制度を利用しているパートナーさんは約40人。79歳の最高齢の女性パートナーさんも制度を利用されています。



 ​スタバは「コミニュティコネクション」という大切にする地域とのつながりを生み出す活動のひとつとして、認知症の情報交換の場、「認知症カフェ」=「Dカフェ」に取り組んでいる。


2016年から全国各地のスタバ店舗で「認知症カフェ」=「Dカフェ」を開催している。


スタバは特に高齢者対策や福祉の力を入れている東京・町田市に、2017年8店舗、2019年11月に「南町田グランベリーパーク店」も加わり、町田市全9店舗が開催している。


2019年4月に町田市とスタバが締結した「認知症の人にやさしい地域づくりに関する包括的連携協定」のもとに、同年11月からは全9店舗で「Dカフェ」が毎月開催されてきた。


2020年1月15日、国内で新型コロナ感染者が初めて確認されてから、新型コロナウイルス感染拡大防止や非常事態宣言の発令、外出自粛、蔓延防止などと続き3年が過ぎ、「Dカフェ」はしばらくの間、中止を余儀なくされていた。


2023年5月、新型コロナウイルス感染症の位置付けが「5類感染症」に移行後、2023年9月15日現在、町田市内のスタバ全9店舗の内、「南町田グランベリーパーク店」「町田パリオ店」「ぽっぽ町田店」の3店舗で「Dカフェ」が再開されている。


(参考文献:スターバックス)



※「Dカフェ」の開催日時の詳細については、(町田市公式HP・「いきいき生活部 高齢者支援課 医療・介護連携/認知症施策担当」)でご確認ください。



(2020年11月23日撮影)


◼️スタバから「南町田グランベリーパーク店」について


スターバックス コーヒー ジャパン株式会社は、世代やライフスタイルの違いを超えたすべてのお客様を歓迎し、従業員(パートナー)にとっても年齢や障がいの有無に関わらず活躍できる、店内・バックヤードともにバリアフリーな店舗「スターバックス コーヒー 南町田グランベリーパーク店」を2019年11月13日にオープンしました。


スターバックスは、どの店舗においてもスターバックスが大切にする価値観の一つである「お互いに心から認め合い、誰もが自分の居場所と感じられるような文化」の実践を目指しています。この度、幅広い世代の方々にとって居心地の良い新たな時間の過ごし方を提案していきたいという「南町田グランベリーパーク」側との想いが重なり、誰にとっても心地よいインクルーシブな新店舗のオープンに至りました。


多様な働き方を目指すスターバックスとして、高齢化対策に力を入れている町田市にオープンするこの新店舗で実証実験を行い、今後の店舗づくりに活かしてまいります。としています。


(参考文献:スターバックス コーヒー ジャパン・プレスリリース2019/11/07)



(2020年11月23日撮影)


店舗沿いの周回歩道から段差のない店舗入口。床はつなぎ目のないバリアフリーの客席に、スムーズに車椅子やベビーカーで進むことができる。



(2020年11月23日撮影)


◼️店内入口左側にレジ&受取カウンター(「Mobile Order & Pay」の注文受取口)


カウンター内は車椅子のパートナーさんが作業しやすいように、移動や回転がスムーズにできる通路幅が確保されている。またカウンター内部には車椅子のキャスターやひざが入るスペースが設けられているなど、細やかな配慮がされている。


(参考文献:スターバックス)



(2021年12月29日撮影)


店舗の周回歩道沿い側には、開放感あふれる大きなガラス張り



(2020年12月14日撮影)


商品選びに迷ったら、商品知識の豊かなパートナーさんがお客さんの好みに合ったコーヒー豆や、コーヒー器具など親身になってアドバイスをいただける。



(2020年11月23日撮影)


レジ横には季節限定のおすすめのコーヒー豆や、定番のロゴマグ・カップ・人気のご当地タンプラーなどのディスプレー棚



(2021年9月19日撮影)


レジ&受取カウンター前には定番のおすすめのコーヒー豆や、豊富に取り揃えられた各種のコーヒー抽出器具などのディスプレー棚



(2021年12月29日撮影)


店内入口右側に大テーブル席。新型コロナウイルス飛沫感染防止対策に各席ごとにアクリルパーティションで仕切られている。


(2023年6月現在、パーティションは撤去されています)



(2021年9月19日撮影)


店内は100坪を超すフロアスペース。車椅子やベビーカーを利用する方が、ほかの方と安全にすれ違うことができる通路幅や、移動・回転がスムーズに行えるスペースが十分取られている。



(2020年12月14日撮影)


◼️「スタバ南町田グランベリーパーク店」店内について


店内全体はモノトーンを基調としたグレー色。一見、無機質な空間に感じられる。


店内に入ると、客席中央にひときわ目立つ建物を支える重要な太い四角柱が目に入る。重厚で存在感のある四角柱はむき出しのグレー色のH形鋼でV字にしっかりと支えられている。


壁や柱は、表面がコンクリートの打ちっぱなし風の仕上がり。バックヤードまでバリアフリーの床は、清潔感ある打ちっぱなしのモルタル仕上げ。


コンクリートの打ちっぱなし風の壁には、コミュニティハブとなる地域の繋がりを象徴するアーティストさんの作品を展示。作品にはスポットライトの間接照明が当たり、作品のよさをより際立だたせている。


レジ&受取カウンターコーナーは、カウンター上の下がり天井や、メニューボード棚の下、カウンター下にも間接照明の光源をあて、反射された光が拡散されて、まるで発光してようにカウンターコーナーは雰囲気のある演出がされている。


客席は、地元の職人さんが地元の材料で造作した、木のやさしさや温もりを感じさせる丸型コミュニティテーブル。洗練されたデザインのホールド性のよいチェア。さらに天井からは、温もりのあるダウンライトのやわらかな灯りが各客席をスポット的に照らし、客席周りとの光の明暗で、落ち着いた居心地の良い空間を演出している。


店内は一見無機質な空間に感じたが、しかしそれに相反する温もりのある客席照明や、温かみのある装飾品などで、スタイリッシュで洗練されたデザイン空間になり、最高のサードプレイスとなっている。


⚫︎⚫︎⚫︎


 ​「スタバ南町田グランベリーパーク店」は、店内に地域の繋がりを象徴する常設と企画のアート作品を展示。


店内には常設と企画の2種のアート作品を展示。

常設展示では、障がいのある方の感性を生かしたアート(キュレーション:一般社団法人 Get in Touch )作品。さらに地元の「クラフト工房 La Mano」に所属するアーティストの方の、地域とのつながりの象徴となる作品を展示している。


企画展示スペースでは、地域のお客様と共に創り上げるアート作品など、それぞれの個性を活かした様々作品が店内を彩っている。


(参考文献:スターバックス コーヒー ジャパン・プレスリリース2019/11/07)




常設展示作品(2021年9月19日撮影)


クラフト工房 La Manoの作品


1992年のスタート以来、社会に通用する魅力ある物づくりをモットーに様々な製品を作っている町田市金井にある染織工房。

2006年からアート活動が始まり、La Manoとはスペイン語で「手」と言う意味で、手作業を大事に人と人が手に手をつなぐような社会への思いから名付けられた。

作品は大好きなコーヒーやコーヒー豆の生産国へ想いを馳せ、それぞれの作家6名の感性で表現されています。


稲田萌子/高橋研登/卓遼太郎/平野智之/尾崎文彦/宮田佳代子(敬称略)


(参考文献:解説パネルより)



企画展示作品(2020年12月14日撮影)


「コーヒー農園の鳥たち」


鳥たちはコーヒー農園から飛び立ち、大きな木にとまって語らいながら過ごします。

毛糸やペイントによって彩られた鳥たちは、制作者各位の手により思い思いの羽をまとっています。

鳥へコラージュにはクラフト工房 La Mano様にご提供頂いた毛糸を使用しています。


AR,TEE’S 伊藤卓義/福本壱美/土井美和(敬称略)


(参考文献:解説パネルより)



(2021年9月19日撮影)


◼️「スタバ南町田グランベリーパーク店」は、靴を脱いで自由に過ごせる「多目的スペース」がある


「多目的スペース」は客席の一番奥にある。靴を脱いで自由にくつろげるスペースになっている。足元は弾力性のある滑りにくいカーペット床。壁沿いには背もたれのある横長のフロアソファーに、ドリンクホルダー付きの移動可能なサイドテーブル。

「多目的スペース」入口付近には、幅広の背もたれのない長方形のベンチソファーは自由な姿勢でくつろぐことができる。



(2021年12月29日撮影)


◼️「多目的スペース」には、小さなお子さん連れのファミリー向けに「キッズスペース」が設けられている


「キッズスペース」には丸型キッズテーブル(2卓)や、チャイルドシートが用意されている。

またキッズメニュー(12歳未満)はカスタマイズ可能な飲み物や、離乳食の持込みは可能となっている。


「多目的スペース」は小さなお子さん連れのファミリーの方から高齢者の方まで、どなたでも利用が可能となっている。



(2020年12月14日撮影)


店舗入口左側にはオープンスペースにテラス席(30席)。吹き抜けのよい開放感のある落ち着いたエリアになっている。


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【編集後記】


最近、東京・北区「スタバビーンズ赤羽店」でレジ待ちしていあいだ、客席をふと見ると、双子用のベビーカーにスヤスヤ眠る生後3カ月くらいの可愛い双子の赤ちゃんが目に止まった。ブランケット端から小さくすぼめた足の表情がなんとも可愛いらしい。


ベビーカーの横には、長ソファーに座る白のラウンドネックシャツ姿の女性。円テーブルにコーヒーカップをおきスマホを一心に見入っている。その時、1人の赤ちゃんがぐずる様子。しかし女性は落ち着いて我が子を見ると、何事もなかったように再びスマホを見入った。


新生児から乳児期の育児は大変な時期と言われている。双子の赤ちゃんを連れ立ってスタバで過ごすひと時は、女性にとっては心休まる最高のサードプレイスなのでしょう。


近くには女子高生3人がテーブルを囲み、フラッペチーノを飲みながら楽しそうに会話している。少し離れた長ソファーには、70歳後半の温厚そうなご夫婦が一緒に並んでコーヒーカップを持ち、微笑みながら顔を見合わせている。


私のお気に入りのサードプレイスは、なぜか幅広い世代の方や、多様な方を目にすることが多い。




◼️店舗名

「スターバックス コーヒー 南町田グランベリーパーク店」


◼️アクセス

⚫︎電車:最寄駅、東急田園都市線「南町田グランベリーパーク駅」下車、改札口「グランベリーパーク 口」出口。


①東急田園都市線「渋谷駅」より中央林間駅行き(急行)で「南町田グランベリーパーク駅」下車、約33分。

②小田急小田原線「町田駅」より中央林間駅(快速急行)経由で「南町田グランベリーパーク駅」下車、約15分。

③東急大井町線「大井町駅」より溝の口駅(急行)経由で「南町田グランベリーパーク駅」下車、約42分。


⚫︎バス:町田バスセンター「町田駅」から神奈川中央交通[町89]系統「南町田グランベリーパーク駅行き」約25分。

⚫︎車:東名高速道路「横浜町田IC」から約1km。国道16号線経由で約5分。


◼️店舗情報

住所:〒194-0004 東京都町田市鶴間三丁目4-1

アウトレット複合商業施設「グランベリーパーク」セントラルコート1階(C107)

電話:042-850-5256

オープン:2019年11月13日

営業時間:7時〜22時

定休日:不定休

席数:87席(テラス30席)

店舗面積:101.33坪(334.97㎡)

サービス:公衆無線LANが利用できます。


※2023年8月末日現在の内容で掲載しています。新型コロナウイルス感染防止・拡散防止の影響により、営業時間の変更や休業になる場合があります。ご利用の際は各店舗の公式HPでご確認ください。


⚫︎写真撮影について

各商業施設の掲載写真は、各店舗に「アメブロ」に個人として掲載趣旨をお伝えし直接許可を得ています。

また掲載写真の撮影日時が新型コロナウイルス感染拡大防止や非常事態宣言の発令などの観点から、時系列と異なるものが掲載されています。その後内容が変更になっている場合があります。


⚫︎スタバ店舗の撮影について

店長さんまたは責任者の方に「個人としてブログをアメブロに掲載する」ことをお伝えし、注意点を確認したうえで許可を得てから撮影をしています。

またスタバが商業施設内にある場合は、商業施設の建造物が写る場合、商業施設に直接確認し、許可を得てから掲載しています。

不明な点がある場合は、スタバ本社相談窓口などで確認しながらすすめています。 


⚫︎ブログ内の意見・表示について

参考文献・引用を除き、スタバファンとして個人的なものが含まれています。

スターバックスさんの意見を代表するものではありません。あくまでも参考の目安としてください。