皆様こんにちは
すっかり暖かくなり、桜も満開でお花見日和が続いていますね
個人的には花粉症も全開で辛いものがありますが・・・
本日は新型コロナウイルスの精巣への影響についてご紹介したブログに続き、精子への影響についての記事をご紹介致します
2021年イタリアにて、新型コロナウイルスに感染し回復した後の男性の精子についての研究が行われています。
18~65歳の患者43名
(軽症12名、中等症26名、重症5名)
症状は様々ですが、全員回復して平均1か月後の状態を調べたところ・・・
・8名(18.6%)→無精子症
・3名(7.0%)→乏精子症
という結果が出ているそうです
ちなみに、無精子症となった男性の症状の差による内訳は、
軽症1名(軽症者中8%)
中等症3名(中等症者中12%)
重症4名(重症者中80%)
つまり精子の形成は重症度と関連していると考えられます
また、ドイツの研究にて
新型コロナウイルスに感染した男性84名と、感染したことのない男性105名について、
精液中の炎症、酸化ストレスを調べ、さらに精液所見を10日間隔で評価し、最大で60日間の追跡調査が行われました。
こちらの結果は・・・
感染歴のある男性の炎症、酸化ストレスが明らかに高く、
精液所見は、精液量、精子濃度、運動性の検査の全項目において質の低下が見られ、この結果は60日後まで続いていたそうです
これらの研究結果から、新型コロナウイルス感染が精子の形成や質に影響を及ぼし、後遺症として長期に渡る可能性があると考えられます
精子の状態は不妊治療に直接的に関わることですので、この結果はとても興味深いです
今回ご紹介したのはごく一部ですので、今後さらに研究が進んで明らかになるといいなと思います
次回『Case.3~その他の性器への影響~』
次で最終回となります