今日は男性不妊についてお話させていただきます
今、不妊の原因の半分は男性にもある事がわかってきています。
一つは環境要因。肥満や睡眠不足、運動不足、タバコなどライフスタイルで体にストレスをかけてしまうがために精子DNAを破損させて濃度や運動率などを悪くさせてしまいます。
そして最近分かってきたことがもう一つあります。
それは精子の老化です。
女性は、卵子を持って生まれてくるので、卵子の年齢=女性の年齢。
卵子も老化するため、年を取るにつれ質は悪くなってきます。
これは前から話題で上がっていたので、年齢が高くなると妊娠できなくなってくる、という知識は皆様に広まってきていると思います。
では男性はどうでしょうか
精子が作られている間は問題ない。精子さえあれば妊娠できる。
そう思われている方たくさんいると思います。
でもそれは間違いです
見た目は元気でも、中身が老化してしまっている精子が年齢が上がることで増えてくることが最近の研究で分かってきました。
衰えが原因で精子所見が悪く妊娠に繋がらない、ということです。
卵子の老化は減数分裂がうまく行われなくなるため、流産やダウン症などの原因に、
そして精子の老化は自閉症や統合失調症などの精神疾患の原因になりうるという報告が上がっているそうです。
少なくとも40歳以上では妊娠率の低下や流産の増加、産まれてくる子供の病気の増加に関与してくると言われていて、
高齢の父親から生まれてくる子供は精神疾患を持つ可能性が高いとされています。
男性側の精子の異常は生まれる可能性は高いですが生まれた直後はその異常はわからず、育ってきてから何かがおかしい、と気づくケースがあります。
卵子も精子も老化によって妊娠しづらくなってくるのと同時に、子供の様々な病気も増えていくということです。
もちろん若ければ先天性異常の赤ちゃんが生まれてこないかというとそうではないので、難しい話ですが、リスクはどうしても年齢が高ければ高いほど上がってくるのは確かです。
女性だけが病院に通って治療すればいい、女性の年齢が高いからなかなか妊娠できないんだ、自分は(精子の結果は)大丈夫と思っている男性もまだまだ多いと思います。
実際にずっと奥様の治療をしていたのになかなか妊娠せず、精液検査をしてみたらほとんど精子がいなかった、という症例もあります。奥さんの治療していた時間がロスになってしまうのです
どうしても不妊というと女性と思われる方が多い世の中ですが、そうではないということをわかってください
不妊治療は夫婦の治療。
つらい治療ですが、お互い相談しあったり、一緒にリフレッシュしたり、支えあっていくことが大切です
当院には不妊学級があります。
これから一緒に治療していこうと思っているご夫婦や、治療に前向きではないご主人様に不妊について少しでもわかっていただけるようにお話しておりますので、ぜひご参加ください
当院にかかられていない方も大歓迎です
また、当病院の院長が9月7日に講演を行います。そちらも参加は無料となりますので、
ぜひお気軽に参加ください
詳しくはこちらのブログをお読みください
→ ( ジネコ妊活セミナーin横浜(2019.6.25ブログより) )