6月末に書いてアップするのを忘れていました。

 

1階からドアを開けて地下室への階段を降りていくと、まず地下ロフト(1400mm高さ)があり、さらに階段を降りるとドアがあり、ドアを開けて地下室(約2400mm高さ)に入るようになっています。地下ロフト部分には使用頻度の低いものやストック類が置いてあり、実用性もあるのですが、基本的には地下室部分への温度の緩衝帯としての役割を期待して設計しました。また、地下ロフトを設けないと地下室の室内高が3800mm程度とかなり高くなってしまうという理由もありました。

 

地下ロフト部分があることで(階段との間は必要に応じて引き戸で仕切れるようになっています)、特に夏季に天面から入ってくる熱の緩衝帯になることを期待しました。今の所ある程度予想した通りに機能してくれていると思います。6月下旬時点で地下ロフトの温度が21.1度に対して地下室の基準点では18.6度、最下段の温度は17.8度だったので、地下ロフト部分である程度熱をためてくれて、地下室部分の温度上昇をある程度は抑えてくれていると思います。地下ロフトと地下室の間は構造用合板で仕切られているだけなので、断熱材を入れていればもう少し効果的だったかもしれません。正直ここまで地下室温度が上がると思わなかったので、設計時には断熱材を入れることまでは考えませんでした。まあ、元々木の扉にしようと思っていた地下階段から地下室に入るドアも、カッコよかったので鉄の扉にしてしまいましたし(扉周囲パッキンなし)、廊下から地下階段へ通じるドアの下にも隙間はあるし、他にもツッコミどころはあるんですが。

 

下から2段くらいまでが20度以下でいける可能性はまだありそうです。期待のバイアスもあるかもしれませんが...。下2段が使えれば、今あるワインを置いておくには十分ですし、まだワインを買い足す余裕も十分あります。もし地下室の一番温度が低い部分まで20度以上になってしまうようなら、その時は割り切って、暑い時期だけは空調を使おうと思います。

地下室が外から受ける熱の影響について簡単な模式図にしてみました。

 

Ⓐ地下からの熱

夏は地下室を冷やす方向に、冬は暖める方向に働きます。ワイン貯蔵庫としての地下室は、この影響に一番期待しているかと思います。矢印は下にしか書いていませんが、実際には側面の地下部分からも、その深さに応じて影響を受けています。また、下図の家の左側の地面部分、ここから地下へと日射による熱が伝わりますが、その伝わる熱量は、ここがアスファルトで舗装されているのか、裸地なのか、草地なのか、林地なのかによっても変わってきます。

 

Ⓑ換気口からの熱

冬は冷たい空気が入ってきやすいため、特に風の強い日は地下室の温度に影響を与える印象です。冬の強風の日に、24時間で最大1度程度温度が下がったことがありました。普段は1日の温度の変動は、0から0.3度程度とごくわずかです。まだ地下室ができて1年経っていないため分からない部分もありますが。夏は冬ほど換気口からの空気は入ってこない印象です。

 

Ⓒ天面からの熱

うちは床下空間がないので、基礎の上に断熱材、その上にフローリングがのっているイメージです。前回も書きましたが、夏になると天面からの熱の影響がかなりある印象です。もし1Fが24時間全館空調だったりすると影響は減りそうですし、1Fがワインなどが置いてある酒販店で24時間、15-20度程度に冷やされているという条件であれば、夏の地下室温度の上昇はかなり抑えられるかと思います。

 

Ⓓ階段室からの熱

これもかなり影響がありそうです。暑い日は、1Fから地下へのドアを開けて階段を降りると、数段目までは廊下と同じ熱感で、そこから地下に降りていくごとに急激に涼しくなっていきます。1Fから地下へのドアの下の隙間は、通常の室内ドアと同程度、10mm程度の隙間があります。ここを塞ぐと熱の出入りはもう少し抑えられるかもしれませんが、まだ試してはいません。酸素や空気の循環という観点からはある程度通気がある方が良いかとも思いますし。

 

その他地下室の温度に影響を与えるものとして、雨が挙げられます。冬の時期の雨についてはあまり覚えていないのですが、夏になってからの雨は、程度にもよりますが地下室温度を一時的に(半日から1日程度)、0.1-0.3度程度上昇させます。これは推測ですが、浸透した夏の暖かい雨水が地下の冷えている土壌を一時的に温めてしまうためではないかと考えています。

 

あとは地下水。うちの地下室を掘るときには全く地下水が出ませんでした。もし地下水が出るところだと、工事の難易度は上がってしまいますが、完成後は地下室を冷却する方向に働いてくれる可能性があるかもしれません。これは詳しく調べたことはないですし、存在する地下水の温度にもよるかとは思いますが、「掘るときに地下水が出て、その地下水でうちの地下室は温度が安定している」とおっしゃる方もいらっしゃいました。

 

 

 

 

 

2024年6月下旬、地下室奥の棚の上から下までの温度を測ってみました。

 

 

ついでに気になっていた換気口のところの区画の温度。左と比べて0.2度高く表示はされていますが、右の個体は左の方よりもいつも0.1度程度高く表示されているので、大体同じ程度でしょう。

 

左の温度計を右区画に動かした後の温度。並んでいる右側の方が、左区画から動かしてきたものです。これをみても、左区画と右区画でほとんど温度が変わらないことがわかります。

先日何気なく棚に足をかけて天井の換気扇のあたりを見ていると…。ん?青いものが?

 

ついに来てました、カビ。温度も上がってきたし、湿度も十分だし、そろそろどこかにくるかなと思ってたんですが。最上段の横板、あとは一部縦板のところにも。棚の奥の方中心に薄い青いカビがポツポツと。ぐるっと一回り見てみると、最上段の区画にはちらほらと。乾拭きして、アルコールを含ませたキッチンペーパーで拭いて、とりあえず終了。地下ロフトの方も見てみましたが、こちらは人が物を取りに入ったりが割とあるのと、あとは階段室に開放されているつくりなので割と通気もあるせいか、カビなし(少なくとも見えるところには)。地下室の棚の最上段は、温度、湿度、埃や建築時の木屑など、通気が悪いこと、等々悪条件が重なったようです。定期的にチェックする必要がありそうです。

 

ダンボールに入れたまま置いてあるワインが結構あるので、そこのカビチェックは大変だし、やりたくないなあ...。全部自分で飲むので、ラベルの少々のカビくらいなら問題ないんですが、あまり繁殖してしまっても困るなあ。ま、時々見てみるしかないですね。

 

だいぶ温度が上がってきてしまいました。いつも測っている場所で18.9度!まだ6月下旬なのにもうこんなに😢、という感じです。ちなみに湿度は80%前後です。地下ロフト部分の温度は既に21度ちょっとまで上昇しています。一番高くなる時期には、地下ロフト部分は25度を超えそうです。地下室部分も、場所によっては20度は余裕で超えてしまいそうです。最下段が20度以下で保たれてくれれば、エアコンをギリギリ使わずにやっていきたいな、と思っていますがどうなるか。

 

温度が上がるにつれ、地下室内での温度差も目立ってきました。5月上旬と6月下旬の記録を比べるとよく分かります。5月上旬には最大0.5度差だったものが、6月下旬には最大2.1度差までになっています。また、地下室奥の上の棚の温度上昇が目立っています。奥の方なので、ちょっと考えると一番温度差がなさそうに思うんですが、構造を考えると納得です。地下室奥の上側は、丁度1階から降りてくる階段室の最初の方の部分にあたっており、箱状になっている地下室コンクリート構造部分の開口部、階段貫通部になります。もちろん天井部分(地下ロフト側から見ると床部分)はあるんですが、断熱材などは入っていない、25mm厚さの構造用合板で仕切られているだけですから、天面からの熱の影響が強いと考えられます。逆に地下室床面の方は、GLからの深さが4m程度なので、比較的温度の低い4m深さの地中からの影響が強いと考えられます。

 

地下室奥の部分では、5月上旬から6月下旬にかけての最上段の温度変化は3.4度、基準点では2.5度、最下段では1.8度になっています。寒い季節は換気口から入ってくる風の影響がある程度あったんですが、外の気温が上昇してくると、暖かい外の空気はおそらくその比重のため換気口を通じて地下にどんどん入ってくるという感じはなく(台風の時は分かりませんが)、今の時期は天面からの熱の影響が強いようです。冬は廊下部分といえど10度以下になることはなく、15度弱の地下室温度との差も小さいです。逆に夏になってくると、6月下旬の時点で地下室温度は18度、1階廊下部分の温度は(空調がないので)低くなっても20度、上昇すると30度を超えると思われるため、冬よりも温度差が大きいです。

 

 

2024年6月下旬         

 

 

2024年5月上旬

立てるべきか、寝かせるべきか。

ワインを長期で保存する時には、一度は考える問題ではないでしょうか。

 

 

こちらの記事が参考になりました。

文中に、Cabral博士が、2018年6月「(未開封のコルク栓をした)ワインを横に寝かせても、コルクの乾燥を防ぐ効果はなく、ワインの状態を悪化させる可能性すらある」と発表した、とあるのは論文ではないようで、アモリム社から発表された何かなのかも知れません。そこまでは調べていませんが、Cabral博士の名前で検索していて出てきたサイトに他の情報がありました。他のサイトに書いてあったCabral博士が言及した論文、というのはこちらのようです。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/j.1755-0238.2005.tb00036.x

ただ、この論文でのワインボトルの貯蔵時の向きはupright/inverted、つまりまっすぐ立てるか逆さまにするかしか検証されていないため、horizontal、水平に置く場合についての検証も欲しいところです。

 

さらに探しているとこんなのを見つけました。

レビュー、おまとめ論文です。2021年と比較的新しいですし、内容もまとまっていて良いです。栓の種類による違いとワインへの影響、酸化安定性について、望ましい化学的変化について、望ましくない化学的変化について、ワインの質に影響を与える貯蔵中の5つの主な要因(温度、光、湿度、ボトルの向き、コルク汚染(ブショネ))について書いてあります。

この論文では、これまでの研究では貯蔵中のボトルの向きとワインの酸化の度合いについて一貫した結果が出ていないとしています。水平にすることによって酸化をわずかに抑えることができる可能性があり貯蔵スペースの節約にもつながるものの、ボトルの向きによる影響はどのような栓を使っているか、ワインがどんな組成かにも依存しているようであり、さらに研究が必要だと締めくくられています。

 

(わざわざ逆さまにはしないとしても)寝かせたらいいのか、立てたらいいのか、よく分かりませんね。今の所、どちらでも好きな方でいいのかなと思います。ものすごく大きな違いというのはなさそうです。

地下セラーでは、元々ドメティックのサイレントカーブに入っていた100本程度のワインは寝かせて保存してあったので、そのまま寝かせてあります。新しく買ったワインについては、現地のワイナリーから出荷されてきた段ボールに入ったまま置いてあります。元々寝かせてあったものはそのまま、立ててあったものはそのまま、段ボールのままでセラーに置いてあります。とりあえずはその方式で様子を見てみようかと思っています。その上で、5-10年以内で飲みそうな何種類かのワインについては6本を立てて、6本を寝かせて熟成させてみて飲み比べてみようかと思います。あまり変わらないのではと思いますし、ボトル差のほうが大きそうな気がします。

 

今朝の地下室温度は16.9度。あとちょっとでもう17度!雨の降っている時は地下室温度がやや高めになる傾向があるとはいえ、3月には14.5度前後で安定していた温度が最近結構上がってきたのでちょっと焦りますね。

ここ2週間の地下の温度を見てみると、上昇傾向ではあるものの右肩上がりでずっと上昇を続けているわけではなく、外気や1F室温の影響も受けながら、16.2-16.9度の間を行ったり来たりしています。1日のうちの変動はあるとしても0.1 度や0.2度程度。緩やかなものではあります。湿度はだいたい70-75%程度。こちらも冬に比べて上昇してきました。

 

外が暖かくなるにつれ、時々迷い込んだダンゴムシや小さな虫を見つけます。5月になってすでに3回程度。室内からの階段経由ではないと思うので、おそらく換気口経由ではないかなと思っています。

 

室温が上がってきているので、精米してある米を地下室に移しました。ワイン以外にも地下室は便利です。

地下室内の温度差について。

季節によって違ってくるとは思いますが、5月のある日。

 

地下室の上にあるロフト的空間、地下ロフトの温度はすでに17.9度。思ったより早めの上昇でちょっとドキドキしています。1F廊下からドアを開け階段を降りてすぐの場所なので、室温の影響がかなりあるようです。そこから階段をさらに降りてドアを開けると地下室です。

 

下図の上の方、地下室奥のいつも温度を測っている上から3段目の棚は16.4度。ここを基準とします。棚は天井から床までで6段あります。地下室奥の一番上の棚は3段目の棚+0.4度。少し温度差があります。天面は地下ロフトの床、24mmの構造用合板で地下ロフトと隔てられているだけです。地下室奥の一番下の棚は3段目−0.1度と少しだけ低いです。

 

地下室入り口付近、下図の下の方、ドアの前の棚は一番上の棚が+0.4度、3段目は+0.3度、一番下は+0.3度。入り口から近いのもあって全体的に奥より高めです。天井から床までの温度差はあまりありません。

昨朝の地下室の温度は14.5℃。湿度は45%前後だったと思います。2月と比べて更に温度が下がってきました。

 

地下室の温度がどこから影響を受けているか。

前回書いた強風時の外気(換気扇の配管を通して)の影響(Aとしておきましょう)、もう一つは外気温→一階の室温(地下に降りるドアは廊下にあり、空調はついていません)→地下ロフトの室温という順に伝えられる、地下室上の空間の温度の影響(Bとしておきます)でしょうか。大きな要因はその二つかと思います。

 

風が強い時に外気が換気扇の配管を通して多少入ってくる件(A)、これは前回も書いたように寒い時期だけかもしれません。夏の時期、また、夏は少し過ぎるかもしれませんが台風の時などについてどうなるかは今後分かると思います。

 

Aについては、すぐに地下室温度に影響が出る感じです。24時間以内、というイメージでしょうか。Bについては、数日かけての変化というイメージです。例えば冬に暖かい日が何日か続くと、少し遅れて地下室温度も少し上がって、という感じ。

いずれについても、ベースラインとなる温度帯から最大でも1℃以内の変化、通常は0.5度以内という感じかなと思います。風や外気温などに大きな変化がなければ、日々の変動は0.1度前後とほとんどないに等しいです。