基礎代謝を調整するホルモン | 甲状腺と予防栄養学の管理栄養士Acco MUKAWAの「栄養カルテ」

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バセドウ病・橋本病のダイエットと体質改善のための食事療法

基礎代謝はどこでコントロールされているのか、みなさまはご存知ですか?

 

首の付け根に甲状腺という器官があります。そこから分泌される甲状腺ホルモンは基礎代謝を調整しています。脳から分泌されるTSHというホルモンが甲状腺に指令を出し、甲状腺で作られる甲状腺ホルモンの生産量が調整されています。

 

つまり、基礎代謝は脳から出るTSHホルモンが調整しています

 

バセドウ病や橋本病は甲状腺ホルモンの過剰や不足の原因に抗体が関わり、基礎代謝が異常に活発化又は低下してしまう自己免疫疾患です。甲状腺ホルモンというと、これらの自己免疫疾患の方のお話と思われるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

©Acco MUKAWA TSHと基礎代謝と栄養の関係 photo ElisaRiva,Pixabay

 

実は、健康な方でもTSHに指令によって基礎代謝は変化しています。この変化は季節やストレス、食生活の変化等で起こっています。

 

TSHが正しい指示を出し、甲状腺ホルモンがしっかりと分泌されるにはバランスの良い栄養が必要です。

 

食事バランスの悪いダイエットはTSHや甲状腺ホルモンのバランスを崩してしまうために基礎代謝が低下します。

 

食事を極端に減らすよう減量法によるリバウンドはTSHや甲状腺ホルモンの乱れが主な原因です。

 

甲状腺ホルモンを整える食事をとりながらダイエットをすれば、基礎代謝を維持またはアップさせながら安全なダイエットをすることができます。

 

甲状腺機能低下症の方、バセドウ病の治療中の方も、甲状腺ホルモンを整える視点から食事を整えることで、甲状腺ホルモンは基礎代謝アップの方向に動き始めます。

 

甲状腺ホルモンはその他にも様々な健康のバロメーターにもなりますが、基礎代謝のバロメーターとしての役割はもっとも代表的なものです。

 

参考文献:

Nutrients 2018, 10(1), 5; https://doi.org/10.3390/nu10010005

 

 

 


理想の基礎代謝に近づくためにすべき食生活の基本的なことがわかります