MLBは開幕から2週間経ったが、大谷翔平の打撃が絶好調だ。

 

12試合に出場して打率.340、4本塁打、12打点、1.125OPS

 

今年はゴロが少ないから、バットに当たれば長打が期待できる。

 

彼の活躍を楽しみにテレビ観戦していたら、エンゼルスにもうひとり気になる選手を発見した。

 

その名はジャレッド・ウォルシュ

 

身長183cmと大谷より10cmも小さいが、2019年まで大谷同様投手兼任だったようだ。

 

今年はクリーンナップを任され、ここまで打率.324、3本塁打、10打点、1.067OPS

 

大谷と共に好調エンゼルスの原動力となっている。

 

 

前足の着地と同時に現れるきれいなトップといい、腰と肩をしっかり回してボディターンでヘッドを走らせるスイングといい、一緒にクリーンナップを打つトラウト同様、若い選手のお手本となる動作だ。

 

ウォルシュのトップとインパクト(昨年9/21外角速球を中堅にHR)↓

 

トラウトのトップとインパクト(4/5高めチェンジアップを左翼にHR)↓

 

大谷のトップとインパクト(4/2外角速球を右中間にHR)↓

出典:MLB.com

 

さて、最後に大谷の画像も入れておいたが、ウォルシュやトラウトと比べると、彼のトップは前膝も腰も開かないので体幹に捻じれが入らない(シャツにシワがよらない)。

 

これは上体を楽に加速できる体幹の伸張反射を使わない選択をしているということ。(「打撃のエッセンス(6) スイングの加速」参照)

 

また、インパクトでも腰と肩の開きを抑えて両腕を伸ばしているが、これはゴルフのインパクトとそっくり。

 

今年マスターズを制した松山英樹プロのインパクト↓

出典:ALBA.Net

 

そう、彼は一点集中で最大ヘッドスピードを求めるスイングをしているのだ。

 

しかしそれはゴルフのように止まっているボールに対しては合理的なスイングであっても、野球のように動くうえに緩急のあるボールに対しては脆く難しいスイングだ。

 

だから、ウォルシュやトラウトは両腕が伸びた一点でヘッドスピードが最大になることをわかっていても、その手前のトップハンドが伸び切らない所、つまり加速度が大きくインパクトの奥行(というか幅)が取れる線上で打っている。

 

つまり、「腰を止めて点で打つ」「腰を開いて線で打つ」かという選択なのだ。

 

同じ左打者、年齢も1つ違いで共に開幕から好調の大谷とウォルシュだが、スイングのシステムから判断するとウォルシュのほうが安定した活躍が期待できそうだ。

 

これから打撃の上達を目指す選手たちはこの2人のスイングの違いをしっかり理解して、自分のスイングを作っていってほしい。

 

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