～疎外感や孤独を感じている人たちへ～
パソコン教室を営んでいる
和田基博と申します。
知人宅へ伺って帰り際、庭の畑から大根を抜いて持っていかないかと勧められ、
「じゃ、1本だけ」と、お言葉に甘えてと
土からあまり大きくないものを抜きました。
まだ、どれでもいいから5～6本大きいのを持って行きなさい
と言われましたが、一人暮らしなので1本食べるだけでも
なかなか食べきれないと訳を話しました。
その場で葉の下部分をちぎって取り、葉っぱも美味しいから食べますと
貰ってかえることにしました。
土がついているので車に積んでいたビニール袋に入れ、後ろのシートに載せ
自宅へと戻ってきて車を止めエンジンを切ると、何処にいたのか、
猫2匹がそばに寄ってきて、後ろのドアを開けて
大根の入ったビニール袋を下ろそうとすると、足元にじゃれ付き、
もう1匹はシートに飛び上がり大根を玩具と思ったのか
じゃれついてきました。
鼻をクンクンとさせ臭いを嗅いでいる葉っぱの先に
小さな黄色い蜘蛛がいるのが目に留まり、猫から遠ざけ
手のひらに乗せました。
うちの猫怪獣に襲われなくて良かったと
右手に乗った蜘蛛を庭の隅へと持って行き、手を傾けると
私の気持ちが分かったように糸を伸ばして地面へと着地したのです。
2ｋｍ離れた知人宅から車に乗って
大根の葉の巣の家から、こちらへ引っ越ししたね、
無事元気に大きくなるんだぞ、と何処かへ行こうとする小さな蜘蛛に
話しかけました。
夕飯の支度で今晩の献立は何にしようかなと思いながら、
ご飯を炊こうかと思ったのですが、非常食用に買い置きしていた
乾麺の蕎麦を半年くらい水屋の棚に置いていたので、
蕎麦を茹でることにしました。
大鍋を火にかけお湯が沸く間、大根を洗い、まな板に乗せて大根葉を包丁で切り、
茎の太い部分を刻んで葉の部分は大きく切り分けました。
大根の下3分の1くらいで切り落として、皮を包丁でむき、おろし器で
すり下ろしました。
大根は3分の2残って、煮物にするか汁物の具にするかと切り口をラップに包んで
冷蔵庫へと入れたのでした。
お湯が沸騰しグラグラと湧いた中へ3束ほど乾麺を入れて茹で始め、
袋には4～6分お好みで茹でてくださいとあったので5分程茹でました。
その間、フライパンにサラダ油を2度敷き、冷蔵庫に残っていた
チクワとウインナーソーセージを刻んだのをお肉代わりに炒め、
大根葉を入れて、少量の塩を振って葉っぱになじませ炒めました。
フライパンいっぱいの量だった葉が油を吸って縮み、めんつゆ、塩コショウ、
鰹節とゴマ油、すりゴマを加えたところで火を止め、
大根葉の油炒めの出来上がりです。
少し濃い目の味付けにしたのは、昨晩酒粕につけ込んだ一夜漬けの豆腐と
合わせるためなのです。
お椀1杯分のゆで汁をお玉で掬い取って、つけ汁用に取り置き、
火を止めザルに取ってこぼし、流水で揉み洗いすると
ほどよく麺のコシを感じられ、自分の好みの固さに茹で上がったのを確かめ、
水を切りました。
蕎麦をつまんで小分けにしてお皿に盛り、残った分はボウルに入れて
ラップをかけ冷蔵庫で翌日用にして、ゆで汁に麺つゆを加えて味を見て、
ワサビと大根おろしで2通りの味変で、盛り蕎麦、酒粕に付けた木綿豆腐に
大根葉の油炒めと、それぞれに盛り付けお盆に乗せテーブルに運びました。
猫たちにエサをたっぷりと入れて食べ始めたころ、私も夕食を食べ始めるのですが、
そうしないと私が食べているものを欲しがって落ち着いて食べられないからなのですが、
食べ始めて、親父の遺影に、お茶上げるの忘れた！と
思い出したりするのです。
1日くらい忘れてもオヤジは怒ったりしないとハイヤーセルフは答えましたが、
今自分に与えるご褒美としては最高の夕食で美味しいと感じ、
贅沢に思え、女性性を自分自身にも発揮しているのです。
大根の葉について来た小さな蜘蛛くんも引っ越してきたことだし、
大根1本がこれから引き寄せる未来に幸せを運んでくる
と感じたのです。
続きは次回以降アップしていきたいと
思いますので
少しでも、何か参考になったとか
興味があるとか気が落ち着いたと
思って下さると幸いです。
