今日は当塾の保護者の方対象の協育茶話会(保護者の方と塾が協力して子供たちを育むという意味の造語です)を行いました。
北京オリンピックで金メダルを獲得した女子ソフトボール日本代表や甲子園で全国制覇を果たした時の駒大苫小牧などのスポーツ選手・団体のメンタルトレーナーである臼井博文氏の講演の映像を見ていただき、子供たちとの関わりについての学びを得ていただければという内容でした。
その中でひとつご紹介したいのが他喜力というものです。
人間は自分のためだけではなく、他の誰かの喜びのためにと思った時に奇跡的な力を発揮できる。
それが他喜力。
近い事例で言えばワールドカップ優勝のなでしこジャパンや北京オリンピック金メダルの女子ソフトボール日本代表、特にエースだった上野由岐子投手。
なでしこは東日本大震災に打ちひしがれた日本国民、特に多くの大切な存在を失った被災地の人々に勇気を与えるために。
女子ソフト代表の上野投手はチームメイトや関係者、日本の人々のために。とりわけ、アテネオリンピックで金メダルを獲得できなかった責任をとり「四年後は上野に託す」と言って監督を辞した宇津木前監督のために。
彼女達が成し遂げた快挙に共通するのが「他の誰かに喜んでほしいという気持ち」。まさに他喜力そのもの。
人間は誰しも誰かの役に立ちたいと潜在的に思っている。
その気持ちが溢れんばかりに高まっている時に、常識では考えられないような成果をあげることができる。
子供たちもそう。
子供たちが一番に喜んで欲しいと思っている存在、それは両親。
父親、母親からの心からの「ありがとう」の一言で、子供たちは途轍もない頑張りを見せるようになる。
私が子供たちと長く関わってきて確信していること。
それはどの子どももやればできるということ。
だけど、やり始めてからできるまでの時間は人それぞれ。
成果が出るまでに、投げ出してしまう子もいる。
諦めなければいつかは夢が叶うとは言う。
でも諦めないことが実はとても難しかったりする。
そして、一番難しいのは夢を描くこと自体だったりする。
悲壮感や義務感では本当の意欲は出てこない。
途轍もない夢を思い描き、よだれが出るくらいワクワクすること。そして、その夢は他の誰かをも喜ばせるものであること。
この二人がみたされた時、それまで眠っていたやる気エンジンにものすごいエネルギーが注入される。
途轍もない夢を受け入れてあげること。そして頑張っている我が子に一言、「よく頑張ったね。ありがとう」
奇跡の第一歩はそこから始まるかもしれない。
そして、最も大事なこと。
それは、大人たち自身が途轍もない夢を本気で描き、実現させようとすること。
その姿を見て、子供たちは夢を描くことができる。
自分も大人になってこんなことがしたい。
そんな夢を子供に与えられるのは、紛れもなく大人の姿。
私も親として教員として、夢を追い続けて行こう。
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