鹿島アントラーズ ACL2015は悔しい敗退 | ばーやちゃんのブログ「リンガフランカ」

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5月5日のカシマスタジアムは、夜8時キックオフにもかかわらず、
多くのサポーターが応援に駆けつけスタジアムを赤く染めていました。
私はテレビ中継での観戦でしたが、画面を通してもそれはよく分かりました。
普段は1万から1万5千人ぐらいの観客数ですか。
でもあの日は2万人ぐらいが集結したんですね。
連休中とはいえ、夜遅くのキックオフでこれはすごい事です。

それもそのはず鹿島は実に4シーズンぶりのアジアチャンピオンズリーグ(ACL)出場。
「常勝」と呼ばれて毎年出場していたあの頃の栄光を久しぶりに思い出させてくれる舞台でもありました。
Jリーグのリーグタイトルから遠ざかって、だいぶ久しい中、
しかも昨年の年間成績は無冠に終わり、
今季も1stステージは現時点で暫定10位。
前節甲府戦はACLのために落としたと言っても過言ではないところです。

何としてもプライドをかけて勝ち、最低限グループステージを突破しておきたい。
鹿島はACLでは、毎回決勝トーナメントで阻まれて来たという歴史がありますから、
グループステージは勝ちぬけて次を目指したい。
そんな重みのある試合だったと思います。

しかし、結果は、2-3という「悔しい」という表現だけでは言い表せない、
何とも言えないものになってしまいました。
試合終了後もスタジアムにサポーターが残っていたということですが、
ちょっと分かる気がしますね。それほど、ショックが大きい負け方だったと思います(_ _。)


■セットプレーからの痛い2失点。
鹿島は、流れの中からは失点の気配がなかったものの、
セットプレーから2点を奪われるという嫌な取られ方。
全3失点のうち2点がセットプレーというのは、どうなんだろう…
これは今年の負けパターンの一つになっています。サポーターも分かっていますし、監督のトニーニョ・セレーゾも言っています。
前回のアウェイFCソウルとの戦いでは、セットプレー一発に敗れていますし…

1点目はDF山本が体を寄せられず、振り切られてのヘディングでの失点。
せめて体をぶつけておかなければいけなかったシーン。

山本は、リーグ戦含めてここずっとスタメンで出場していました。
それが影響していなかったか、どうか。
左のサイドバックで山本に代えのきく選手がいないというのもありますが、
一応鈴木隆雅(りゅうが)という選手がいるのも事実です。

3日前に行われたJリーグ甲府戦は思い切って鈴木を起用した方が結果的に良かったのかもと考えないわけでもありません。
今となってはタラレバの仮定しか言えないのですが…

それにしても、その後の2点目は集中して守り切ってほしかった…
その他にCK・FKのチャンスがあったかと言うと、後半はそうでもなかった。
あそこはセンタリングを上げさせないよう、詰めることもできたし、
そして何より得点されたオスマルにマークについていたのがDFの要(かなめ)ともいうべきセンターバックの昌子…
実に残念な失点でした。



■最後の決勝点はFCソウル モリーナの個人技
テレビ中継のアナウンサーがFCソウルのチェ・ヨンス監督のコメントとして、
試合開始前だか直後に言っていた言葉があります。

「最後の数分間で必ず試合を決める瞬間が訪れる。その瞬間には集中して点を決めきること。」

といったようなコメント。

まさにその通りに試合を決定づけたわけで、その嗅覚には恐ろしいものがあります。
もともとJリーグでも活躍していたトップレベルのストライカー。
それと、最近の鹿島の守備の不安定さをスカウティングしていたフロントの情報もあったのかもしれません。
決勝点を決めたFWのモリーナは、
調べると充分な実績があるんですね。
年齢はちょっと高めのベテランですが、まだまだ現時点でもFCソウルをけん引しているフォワードのようです。
彼を最後に投入したチェ・ヨンス監督の采配が当たった形になったという。(_ _。)

試合全体をほぼ支配していた鹿島が、
不用意なカウンターを自ら招いてしまったというのもありますが、最後の最後で一気に持っていかれるという光景は、今回初めて見たものではないような気がします。
やはり、ゴールを決めきることのできるストライカーの差もあるのか…と。


■奇跡を予感させてくれた鹿島の2得点
ここまで失点の事を書きましたが、もちろんすべてが悪かったわけではなく、
鹿島のあげた2得点、どちらも素晴らしいゴールでした。これは文句のつけようがない事です。

先制点の赤崎は昨シーズン末、負傷のダヴィに代わって起用されて、
最後まで優勝争いに貢献してくれた選手。
ここ最近怪我などもあり、スタメンを外れることが多かったですが、
セレーゾ監督が最後託したのは正しい判断だったという事になります。
私の中では、結構重要な試合で点を取っている印象があるんですよね。
これからです。このまま鹿島の次世代の黄金期を築いていってほしい。

2点目の柴崎の同点弾は、これぞ柴崎!というゴールでしたね。
チャンスを見極める判断力と、ボランチなのにいつの間にかゴール前まで入ってきている運動量と決断力。

同点にした時点で、サポーターの中にはきっとこれまでの劇的な逆転をイメージした方が多かったのではないでしょうか。

柴崎は日本代表にも選ばれるようになりましたし、
海外移籍という可能性も否定できなくなっていますが、
今の鹿島には唯一無二の存在となってきています。

だから彼にはリーグタイトルを獲るまでは、残っていてほしい。
いちサポーターとして切に願うところです。


■この後どう立ち上がるかを見守っていきたい
さて、自分の中でもうまく消化しきれていないのが、正直なところです。
とりとめのない話しになってしまいましたね。どうもすみません。

「ただ負けてしまった。で済ませてはいけない」
とMFの土居が試合後コメントしていたように、
これからどう立ち直って残りのリーグ戦やカップ戦を戦って行くか。

大きな敗北の記憶が残りましたが、
選手とチームにとっては、強烈な経験、財産となったのは間違いないと思います。

批判ももちろん含めて、ここまでサポーターを熱くさせた一戦は、素晴らしかった。

試合の数日前から楽しみにしていたのも久しぶりだったですね。

これからはJリーグに集中できます。
まだまだ強さは過渡期ではありますが、
ACLの出場権を得て、来年もまた挑戦してほしいです。

ではでは。